ミステリーラミー ジャック・ザ・リッパー
◇切り裂きジャックはあなたの友

19世紀、ヴィクトリア朝ロンドンで売春婦が次々と殺害され、世界中が震撼しました
それが「切り裂きジャック事件」です
1888年8月31日から約2ヶ月間に売春婦が次々と惨殺される事件が発生しましたが、1世紀以上経った現在にいたるまで犯人の正体は不明のまま・・・
これは、その切り裂きジャック事件をテーマにしたラミーゲームです

トランプゲームではトリックテイキングと並んでポピュラーなラミーですが、カードを3つ以上を揃えて手札をいち早くなくす、というのがその特徴です
同じ種類のカードを3枚(以上)揃えて場に出すことをメルドといいますが麻雀に馴染みのある日本人には刻子(コーツ)をさらすといえば解かるでしょうか
しかし最近は麻雀を知らない子供たちが増えているので、そのまま世界で通じるメルドという用語で説明します
では
切り裂きジャックという実際の事件をどういう風にゲームに落とし込んでいるのでしょうか
実際の切り裂きジャック事件では、犯人が特定されてません
つまり未解決事件なのです
ゲームでは【容疑者】のカードが6枚ありますが、この中の誰かが犯人かも知れないし、この中にジャックはいないかも知れません

*箱の内側に6人の容疑者の手配写真がある。この中にジャックが・・・
まず
ゲームの目的は、なるべくたくさんのカードを自分の場に出してポイントを稼ぐことです
手札を10枚づつ(今回は3人プレイだったので手札は9枚づつ)配り、山札から1枚捨て場に置きます
プレイの流れは通常のラミーと同じで、ドローしてプレイしたら、手札から1枚捨てて手番終了です
ドローとディスカード(捨て札)は必須です
そしてドローは山札、もしくは捨て場の一番上のカードを取ってくることができます
プレイとは、手札から3枚以上のセット=メルドや、他人のメルドにつけ札(レイオフ)することです
トランプのラミーや麻雀でもそうですが、数字のあるカードの場合は同種で連続数字、いわゆるシークエンスとかラン、麻雀でいえば順子(シュンツ)というセットがありますがこのゲームのカードには数字はないので、そろえるのは同じ色だけです
大雑把にいうと、【容疑者】カードが6枚、【犠牲者】カードが5枚あるので9色あるわけです(他に特殊カードがある)
カードは大きく2つのカテゴリーに分けられます
虫眼鏡アイコンのある〔証拠〕カードと、裁判で使うハンマーアイコンのある〔裁判〕カードです

*とりあえず手札を虫眼鏡とハンマーに分けておこう。6色着いている虫眼鏡カードはワイルドなので、どの色の証拠に対しても足して使うことができる
【容疑者】や【犠牲者】などの裁判カテゴリーのカードは1枚(1種類)づつしかありません
証拠カテゴリーの【証拠】カードは、それぞれ【容疑者】に対応していて4枚づつあります
だからこのゲームでメルドを作る、というのは同じ色の【証拠】カードを3枚以上集めることなのです
ラミーキューブでは、手札から合計30点以上のセットを出さないとゲームを始められません
僕が最初、このゲームの日本語ルールを読んでいてひどく飲み込み難かったのは、こちらもカードをプレイするのにある程度の制限があったからです
3枚セットでなくても裁判カテゴリーのカードは基本的に1枚で出します
しかし、ゲームが始まっていきなり【容疑者】カードを出すことはできません
そしていきなり【証拠】カードのメルドをプレイすることもできません
なぜなら
まだ事件は発生していないからです
つまり【犠牲者】が場に出て、初めてゲームが動き出すのです
ラミーキューブでは、熟練者はいつでもスタートできるのにギリギリまで手札を溜め込むやり方を好む人もいます
しかしこのゲームでは必ず1枚ディスカードしないといけないので、溜め込み戦術はできませんが、やはりある程度カードを揃えていつでもメルドできるようにはしておきたいところです
ということが解かっていると真っ先に【犠牲者】を出すのも、なんだかお仕事させられているような気分でもあります
その辺りはデザイナーも心得ており【犠牲者】カードを場に出すと山から2枚ドローする、という特殊能力を付けてます

*5人の犠牲者の方々
そして
いったん誰かが【犠牲者】をプレイしたら、ようやく【証拠】カードのメルドが(誰でも)出せます
そして【証拠】のメルドが場に出ていれば、同じ色の【容疑者】カードをプレイできるのです
【証拠】と【容疑者】は同じプレイヤーが出す必要はありません
ついでにいえば他人のメルドと同じ色の【証拠】カードをつけ札するときも自分の前に配置します。他人のメルドに付ける必要はありません
なぜなら自分の場に出した【容疑者】【犠牲者】〔証拠〕メルド(やレイオフ)は最終的にそのプレイヤーの得点になるからです
【証拠】は【容疑者】に対応していますが【現場】カードは【犠牲者】に対応しています
ですから【現場】カードだけは、同じ色の【犠牲者】を出しているプレイヤーの場に移動します
たかだか1点ですが、それでも他人にポイントを渡すのはいまいましいところなのでどうせなら捨ててしまえ、となるところですが、デザイナーもそんな心理は心得たもの
【場所】カードには”捨て山から好きなカードを1枚ドローできる”という、素敵な特殊能力があるのです

*現場は犠牲者に対応しているので、自分がプレイしても同じ色の犠牲者が他のプレイヤーの場に出ていたらプレゼントしなければならない。その1点が勝負を決めるかも・・・・
カードを揃えるゲームで、捨て山から選んで拾ってこれるのは非常にありがたい
というわけで1点失うよりは、この能力のおかげでかなり使い勝手のいいカードです
こうして整理していくと、最初ひどく解かり難かったルールもすっきりしてきます
まず【犠牲者】が出ないと事件は起きない
【証拠】が揃わないと【容疑者】は特定できない
【現場】は犯行現場なのでそこに【犠牲者】がいるのは当然で
【容疑者】に【アリバイ】があると、決して犯人にはなりません
【証拠】が揃っている場合に【アリバイ】が主張できる
この関係性さえ飲み込めばストレスなくプレイできるでしょう

*【犠牲者】が出たら【証拠】が出せる(メルド)。証拠が出たら【容疑者】が特定される。【現場】は犠牲者に対応し、証拠は【容疑者】に対応する。ついでにいえば【アリバイ】も容疑者に対応する
そして誰かが最後の手札を捨て札にしたら(手札をなくして上がる)、ラウンド終了です
ラウンドが終了したら犯人を特定します
その【容疑者】と同じ色のカード(証拠など)のポイントを合計し、一番ポイントが多い【容疑者】が犯人です
これは全体の場が対象です。必ずしも一人一人でポイントを算出するわけではありません
*ルールミス:ポイントの合計ではなくカードの枚数で比べてました
そしてその犯人に関連するカード(【容疑者】や【証拠】)のポイントは2倍になります
【容疑者】カードは4点、【証拠】カードは1枚2点ですから、【容疑者】を1枚だけ持っていれば4点×2倍=8点ですがよ、【証拠】は必ず3枚以上になるので最低で6点×2倍=12点になります

*もしここでラウンドが終わったら自分の場のポイントを合計する(カードの右上の数字)。この場合【犠牲者①】【証拠②】×3【証拠レイオフ②】×2=11ポイントを記録する
もしレイオフしておいた黄土色のカードと同じ色の【容疑者】が犯人だった場合は、このポイントは2倍になるのでレイオフの得点が8となり、合計15ポイントとなる。犯人逮捕になるべく絡みたいところ
しかしいくら合計点が一番高くても【アリバイ】カードが含まれていると、その容疑者はいくら怪しくても決して犯人にはなりません
〔証拠〕カードは【容疑者】が出ていなくてもプレイできますから、他の容疑者が【アリバイ】を主張して犯人にはなりえない場合、場に出ていない【容疑者】でも犯人になる可能性があります
それ以外の、自分が場に出したカードもポイントになります
そして、残った手札のポイントを減点します
*ルールミス:減点を忘れてました
これらを記録し、誰かが100点を超えたら勝利してゲームが終了します
他には、山札が2回尽きたときもゲームが終了します
そしてこれはオプションですが、自分の手番の最初に投票を呼びかけることができます
これは犯人になりそうな人物の名前をメモに書いて伏せておきます
そしてゲーム終了時に、犯人を当てていれば10点ボーナスです
外れてもペナルティはありません
今回のセッションではつい、投票を忘れてしまいましたが自分がラウンドを終わらせられると思ったなら投票を呼びかけるのがいいでしょう
しかし明らかに犯人が特定されすぎている場合は、全員が正解してしまってあまりうまみがありません
理想なのは、犯人候補が2人ほどいて、自分はどちらかの【アリバイ】カードを持っているときです
【アリバイ】カードはその容疑者は決して犯人にならないのですが、場には1枚しか存在できません
つまり、【アリバイ】が新しくプレイされるごとに、それまでの【アリバイ】は捨てられるのです
容疑から外れたから安心、というわけにはいかないのですね
できれば一番容疑が高まっている人物の【アリバイ】を持っていればいいのですが、とにかく投票してから【アリバイ】をプレイして、一方の容疑を除外すればいいのです

*あのーその時間、わたしクリケットしてましたが・・・
ほかには、自分がすでに90ポイント近くあり、あと10点少々で100点オーバーとなるなら正解がかぶってもいいでしょう
これは誰が犯人なのかを推理するのではなく、ゲームを通じて「誰を犯人にしようか」「誰が犯人になりそうか」を見極めてポイントを稼ぐゲームだといえます
誰かが上がったり、山札が2回尽きた場合は最後に犯人を特定するのでジャックの逮捕エンディングといいます
しかし
実はこのゲームではもう1つの終わり方、ジャック逃亡エンドがあるのです
【ジャック逃亡カード】は特殊なカードで、証拠でも裁判のカテゴリーでもありません
しかしこのカードの使い方は簡単です
場に【犠牲者】カードが5枚出ていれば、すぐさま【ジャック逃亡】をプレイしてラウンドは終了します
自分の手番でなくてもかまいません
どんな状況であれ、【犠牲者】が5人出た瞬間に【ジャック逃亡】をプレイしてラウンドが終了して【ジャック逃亡】をプレイしたプレイヤーは35点獲得し、場の【犠牲者】と【現場】カードはポイントになります
しかし犯人は逃亡してしまったので、他の容疑者や証拠はすべて無効です
そして残った手札も意味がないので無効となり、減点されることはありません
このサドンデス終了はゲームに緊張感を与えています
【犠牲者】が3人目、4人目になるとジャックの逃亡に気をつけなければならないからです
それなら【犠牲者】をそれ以上プレイしなければいいんじゃないの、と思われそうですがそうはいかない事情があります
【ジャック犯行】カードをプレイすると、山札から【犠牲者】が出るまでめくっていきます。上限は5枚ですが、それまでに【犠牲者】が出たらそこでストップします(その【犠牲者】をプレイしたことになるので、山札から2枚ドローできる)
さらに【警察長官解任】カードというがあります
このカードをプレイしたら、全プレイヤーはただちに自分の手札に【犠牲者】があれば場に出さなくてはならないのです。これは強制です
*もし手札に2枚以上の【犠牲者】を持っている場合はどうするのでしょうか。全部出すのでしょうか。英文のルールサマリーを見ると immediately put any VICTIM cards in their handとあって、必ずしも手札の中の全部の、とは言ってません
任意の(any)と書いてあるので、複数枚ある場合は選んで1枚でよさそうです
【ジャック犯行】と【警察長官解任】カードは、基本的にはジャックの逃亡を成功させるためのカードです
しかしラウンドの早い段階で【警察長官解任】を出されても誰も手札に【犠牲者】を持っていない場合が多いです
このゲームは山札が2回尽きてもラウンドが終了するのですが、山札を再シャフルした次点であまり場に【犠牲者】が出てなければ、誰かが握りこんでいる可能性はあります

*解任カードとジャック犯行カードは共に〔裁判カード〕のカテゴリーなので手番中に1枚しかプレイできない。ジャック犯行カードはどのカテゴリーにも当てはまらない。犠牲者が5人出たらすぐプレイして逃げろ!!
ジャック逃亡は条件が厳しいのでなかなか成功しません
【ジャック逃亡】カードがすでに捨てられている場合は、心置きなく(?)【犠牲者】をプレイできるでしょう
しかしすでに4枚の【犠牲者】が出ているとき、あなたは【現場】カードを使って捨て山の中から【ジャック逃亡】を拾ってくることができます
(捨て山から拾ってきたカードは公開しないといけない)
そして手札に5人めの【犠牲者】を持っているなら、勝利は目の前です
つまりその瞬間、切り裂きジャックはあなた自身なのです!
というわけで

【コーヒーをもう一杯】
原作の映画や小説、もしくはこのゲームのように現実の有名な事件をテーマにした場合、その元ネタを知っていればより世界観に浸ることができるのはもちろんですが、ゲームを理解するのにも一役買ってます
例えばこのゲームの証拠カードは、必ず特定の容疑者に対応しています。それは同じ色なのですぐわかります
そして証拠の中には【手紙】いうカードがあります

*容疑者がいなくてもプレイできる唯一の証拠カード。ワイルドも対応できないので揃えるのは難しい
ゲームではこの【手紙】はどの容疑者とも対応してません
ではこの【手紙】とはなんのことかというと、1888年9月25日、セントラル・ニューズ・エイジェンシー新聞社に届いた切り裂きジャックを名乗る手紙が元ネタなのです
切り裂きジャック事件は、犯行予告や挑発などの手紙をマスコミに送りつける劇場型犯罪のハシリでもあったのです
切り裂きジャックの被害者については、8人や13人、20人とする説もありますが、確実に彼の犯行とされているのは5人だといわれています
だから【犠牲者】カードは5枚で、犠牲者が5人出たらジャックは逃亡するのですね
容疑者の中に女性が混じってますが、同時代の推理作家コナン・ドイルの「ジャックは女装した男性である」という推理から、さらに「ジャック=女性犯人説」の流れを踏まえてのことでしょう

*女性の容疑者もいます。このころからジェンダーフリーなのでしょうか
歴史上、これだけ有名な事件なので小説、映画、漫画で切り裂きジャックは登場しています
この事件は未解決で、いろんな解釈を入れやすいためいろんな媒体のクリエイターたちの創作意欲を刺激するのかも知れません
テレビシリーズの宇宙大作戦(スタートレック)にも切り裂きジャックネタがあるらしく(「惑星アルギリウスの殺人鬼」)脚本がなんとロバート・ブロックです!
おお、すごく見たい!

ボードゲームでは「ホワイトチャペル日本語版」が記憶に新しいところです
こちらは「スコットランドヤード」を源流とする「ミスターX」の系列なので、警察とジャックの追跡ゲームです

といいながら、まだ遊んだことがないのでヨドバシで見つけたら買ってみようかな
切り裂きジャックファンはマストバイ!
あしからず

19世紀、ヴィクトリア朝ロンドンで売春婦が次々と殺害され、世界中が震撼しました
それが「切り裂きジャック事件」です
1888年8月31日から約2ヶ月間に売春婦が次々と惨殺される事件が発生しましたが、1世紀以上経った現在にいたるまで犯人の正体は不明のまま・・・
これは、その切り裂きジャック事件をテーマにしたラミーゲームです

トランプゲームではトリックテイキングと並んでポピュラーなラミーですが、カードを3つ以上を揃えて手札をいち早くなくす、というのがその特徴です
同じ種類のカードを3枚(以上)揃えて場に出すことをメルドといいますが麻雀に馴染みのある日本人には刻子(コーツ)をさらすといえば解かるでしょうか
しかし最近は麻雀を知らない子供たちが増えているので、そのまま世界で通じるメルドという用語で説明します
では
切り裂きジャックという実際の事件をどういう風にゲームに落とし込んでいるのでしょうか
実際の切り裂きジャック事件では、犯人が特定されてません
つまり未解決事件なのです
ゲームでは【容疑者】のカードが6枚ありますが、この中の誰かが犯人かも知れないし、この中にジャックはいないかも知れません

*箱の内側に6人の容疑者の手配写真がある。この中にジャックが・・・
まず
ゲームの目的は、なるべくたくさんのカードを自分の場に出してポイントを稼ぐことです
手札を10枚づつ(今回は3人プレイだったので手札は9枚づつ)配り、山札から1枚捨て場に置きます
プレイの流れは通常のラミーと同じで、ドローしてプレイしたら、手札から1枚捨てて手番終了です
ドローとディスカード(捨て札)は必須です
そしてドローは山札、もしくは捨て場の一番上のカードを取ってくることができます
プレイとは、手札から3枚以上のセット=メルドや、他人のメルドにつけ札(レイオフ)することです
トランプのラミーや麻雀でもそうですが、数字のあるカードの場合は同種で連続数字、いわゆるシークエンスとかラン、麻雀でいえば順子(シュンツ)というセットがありますがこのゲームのカードには数字はないので、そろえるのは同じ色だけです
大雑把にいうと、【容疑者】カードが6枚、【犠牲者】カードが5枚あるので9色あるわけです(他に特殊カードがある)
カードは大きく2つのカテゴリーに分けられます
虫眼鏡アイコンのある〔証拠〕カードと、裁判で使うハンマーアイコンのある〔裁判〕カードです

*とりあえず手札を虫眼鏡とハンマーに分けておこう。6色着いている虫眼鏡カードはワイルドなので、どの色の証拠に対しても足して使うことができる
【容疑者】や【犠牲者】などの裁判カテゴリーのカードは1枚(1種類)づつしかありません
証拠カテゴリーの【証拠】カードは、それぞれ【容疑者】に対応していて4枚づつあります
だからこのゲームでメルドを作る、というのは同じ色の【証拠】カードを3枚以上集めることなのです
ラミーキューブでは、手札から合計30点以上のセットを出さないとゲームを始められません
僕が最初、このゲームの日本語ルールを読んでいてひどく飲み込み難かったのは、こちらもカードをプレイするのにある程度の制限があったからです
3枚セットでなくても裁判カテゴリーのカードは基本的に1枚で出します
しかし、ゲームが始まっていきなり【容疑者】カードを出すことはできません
そしていきなり【証拠】カードのメルドをプレイすることもできません
なぜなら
まだ事件は発生していないからです
つまり【犠牲者】が場に出て、初めてゲームが動き出すのです
ラミーキューブでは、熟練者はいつでもスタートできるのにギリギリまで手札を溜め込むやり方を好む人もいます
しかしこのゲームでは必ず1枚ディスカードしないといけないので、溜め込み戦術はできませんが、やはりある程度カードを揃えていつでもメルドできるようにはしておきたいところです
ということが解かっていると真っ先に【犠牲者】を出すのも、なんだかお仕事させられているような気分でもあります
その辺りはデザイナーも心得ており【犠牲者】カードを場に出すと山から2枚ドローする、という特殊能力を付けてます

*5人の犠牲者の方々
そして
いったん誰かが【犠牲者】をプレイしたら、ようやく【証拠】カードのメルドが(誰でも)出せます
そして【証拠】のメルドが場に出ていれば、同じ色の【容疑者】カードをプレイできるのです
【証拠】と【容疑者】は同じプレイヤーが出す必要はありません
ついでにいえば他人のメルドと同じ色の【証拠】カードをつけ札するときも自分の前に配置します。他人のメルドに付ける必要はありません
なぜなら自分の場に出した【容疑者】【犠牲者】〔証拠〕メルド(やレイオフ)は最終的にそのプレイヤーの得点になるからです
【証拠】は【容疑者】に対応していますが【現場】カードは【犠牲者】に対応しています
ですから【現場】カードだけは、同じ色の【犠牲者】を出しているプレイヤーの場に移動します
たかだか1点ですが、それでも他人にポイントを渡すのはいまいましいところなのでどうせなら捨ててしまえ、となるところですが、デザイナーもそんな心理は心得たもの
【場所】カードには”捨て山から好きなカードを1枚ドローできる”という、素敵な特殊能力があるのです

*現場は犠牲者に対応しているので、自分がプレイしても同じ色の犠牲者が他のプレイヤーの場に出ていたらプレゼントしなければならない。その1点が勝負を決めるかも・・・・
カードを揃えるゲームで、捨て山から選んで拾ってこれるのは非常にありがたい
というわけで1点失うよりは、この能力のおかげでかなり使い勝手のいいカードです
こうして整理していくと、最初ひどく解かり難かったルールもすっきりしてきます
まず【犠牲者】が出ないと事件は起きない
【証拠】が揃わないと【容疑者】は特定できない
【現場】は犯行現場なのでそこに【犠牲者】がいるのは当然で
【容疑者】に【アリバイ】があると、決して犯人にはなりません
【証拠】が揃っている場合に【アリバイ】が主張できる
この関係性さえ飲み込めばストレスなくプレイできるでしょう

*【犠牲者】が出たら【証拠】が出せる(メルド)。証拠が出たら【容疑者】が特定される。【現場】は犠牲者に対応し、証拠は【容疑者】に対応する。ついでにいえば【アリバイ】も容疑者に対応する
そして誰かが最後の手札を捨て札にしたら(手札をなくして上がる)、ラウンド終了です
ラウンドが終了したら犯人を特定します
その【容疑者】と同じ色のカード(証拠など)のポイントを合計し、一番ポイントが多い【容疑者】が犯人です
これは全体の場が対象です。必ずしも一人一人でポイントを算出するわけではありません
*ルールミス:ポイントの合計ではなくカードの枚数で比べてました
そしてその犯人に関連するカード(【容疑者】や【証拠】)のポイントは2倍になります
【容疑者】カードは4点、【証拠】カードは1枚2点ですから、【容疑者】を1枚だけ持っていれば4点×2倍=8点ですがよ、【証拠】は必ず3枚以上になるので最低で6点×2倍=12点になります

*もしここでラウンドが終わったら自分の場のポイントを合計する(カードの右上の数字)。この場合【犠牲者①】【証拠②】×3【証拠レイオフ②】×2=11ポイントを記録する
もしレイオフしておいた黄土色のカードと同じ色の【容疑者】が犯人だった場合は、このポイントは2倍になるのでレイオフの得点が8となり、合計15ポイントとなる。犯人逮捕になるべく絡みたいところ
しかしいくら合計点が一番高くても【アリバイ】カードが含まれていると、その容疑者はいくら怪しくても決して犯人にはなりません
〔証拠〕カードは【容疑者】が出ていなくてもプレイできますから、他の容疑者が【アリバイ】を主張して犯人にはなりえない場合、場に出ていない【容疑者】でも犯人になる可能性があります
それ以外の、自分が場に出したカードもポイントになります
そして、残った手札のポイントを減点します
*ルールミス:減点を忘れてました
これらを記録し、誰かが100点を超えたら勝利してゲームが終了します
他には、山札が2回尽きたときもゲームが終了します
そしてこれはオプションですが、自分の手番の最初に投票を呼びかけることができます
これは犯人になりそうな人物の名前をメモに書いて伏せておきます
そしてゲーム終了時に、犯人を当てていれば10点ボーナスです
外れてもペナルティはありません
今回のセッションではつい、投票を忘れてしまいましたが自分がラウンドを終わらせられると思ったなら投票を呼びかけるのがいいでしょう
しかし明らかに犯人が特定されすぎている場合は、全員が正解してしまってあまりうまみがありません
理想なのは、犯人候補が2人ほどいて、自分はどちらかの【アリバイ】カードを持っているときです
【アリバイ】カードはその容疑者は決して犯人にならないのですが、場には1枚しか存在できません
つまり、【アリバイ】が新しくプレイされるごとに、それまでの【アリバイ】は捨てられるのです
容疑から外れたから安心、というわけにはいかないのですね
できれば一番容疑が高まっている人物の【アリバイ】を持っていればいいのですが、とにかく投票してから【アリバイ】をプレイして、一方の容疑を除外すればいいのです

*あのーその時間、わたしクリケットしてましたが・・・
ほかには、自分がすでに90ポイント近くあり、あと10点少々で100点オーバーとなるなら正解がかぶってもいいでしょう
これは誰が犯人なのかを推理するのではなく、ゲームを通じて「誰を犯人にしようか」「誰が犯人になりそうか」を見極めてポイントを稼ぐゲームだといえます
誰かが上がったり、山札が2回尽きた場合は最後に犯人を特定するのでジャックの逮捕エンディングといいます
しかし
実はこのゲームではもう1つの終わり方、ジャック逃亡エンドがあるのです
【ジャック逃亡カード】は特殊なカードで、証拠でも裁判のカテゴリーでもありません
しかしこのカードの使い方は簡単です
場に【犠牲者】カードが5枚出ていれば、すぐさま【ジャック逃亡】をプレイしてラウンドは終了します
自分の手番でなくてもかまいません
どんな状況であれ、【犠牲者】が5人出た瞬間に【ジャック逃亡】をプレイしてラウンドが終了して【ジャック逃亡】をプレイしたプレイヤーは35点獲得し、場の【犠牲者】と【現場】カードはポイントになります
しかし犯人は逃亡してしまったので、他の容疑者や証拠はすべて無効です
そして残った手札も意味がないので無効となり、減点されることはありません
このサドンデス終了はゲームに緊張感を与えています
【犠牲者】が3人目、4人目になるとジャックの逃亡に気をつけなければならないからです
それなら【犠牲者】をそれ以上プレイしなければいいんじゃないの、と思われそうですがそうはいかない事情があります
【ジャック犯行】カードをプレイすると、山札から【犠牲者】が出るまでめくっていきます。上限は5枚ですが、それまでに【犠牲者】が出たらそこでストップします(その【犠牲者】をプレイしたことになるので、山札から2枚ドローできる)
さらに【警察長官解任】カードというがあります
このカードをプレイしたら、全プレイヤーはただちに自分の手札に【犠牲者】があれば場に出さなくてはならないのです。これは強制です
*もし手札に2枚以上の【犠牲者】を持っている場合はどうするのでしょうか。全部出すのでしょうか。英文のルールサマリーを見ると immediately put any VICTIM cards in their handとあって、必ずしも手札の中の全部の、とは言ってません
任意の(any)と書いてあるので、複数枚ある場合は選んで1枚でよさそうです
【ジャック犯行】と【警察長官解任】カードは、基本的にはジャックの逃亡を成功させるためのカードです
しかしラウンドの早い段階で【警察長官解任】を出されても誰も手札に【犠牲者】を持っていない場合が多いです
このゲームは山札が2回尽きてもラウンドが終了するのですが、山札を再シャフルした次点であまり場に【犠牲者】が出てなければ、誰かが握りこんでいる可能性はあります

*解任カードとジャック犯行カードは共に〔裁判カード〕のカテゴリーなので手番中に1枚しかプレイできない。ジャック犯行カードはどのカテゴリーにも当てはまらない。犠牲者が5人出たらすぐプレイして逃げろ!!
ジャック逃亡は条件が厳しいのでなかなか成功しません
【ジャック逃亡】カードがすでに捨てられている場合は、心置きなく(?)【犠牲者】をプレイできるでしょう
しかしすでに4枚の【犠牲者】が出ているとき、あなたは【現場】カードを使って捨て山の中から【ジャック逃亡】を拾ってくることができます
(捨て山から拾ってきたカードは公開しないといけない)
そして手札に5人めの【犠牲者】を持っているなら、勝利は目の前です
つまりその瞬間、切り裂きジャックはあなた自身なのです!
というわけで

【コーヒーをもう一杯】
原作の映画や小説、もしくはこのゲームのように現実の有名な事件をテーマにした場合、その元ネタを知っていればより世界観に浸ることができるのはもちろんですが、ゲームを理解するのにも一役買ってます
例えばこのゲームの証拠カードは、必ず特定の容疑者に対応しています。それは同じ色なのですぐわかります
そして証拠の中には【手紙】いうカードがあります

*容疑者がいなくてもプレイできる唯一の証拠カード。ワイルドも対応できないので揃えるのは難しい
ゲームではこの【手紙】はどの容疑者とも対応してません
ではこの【手紙】とはなんのことかというと、1888年9月25日、セントラル・ニューズ・エイジェンシー新聞社に届いた切り裂きジャックを名乗る手紙が元ネタなのです
切り裂きジャック事件は、犯行予告や挑発などの手紙をマスコミに送りつける劇場型犯罪のハシリでもあったのです
切り裂きジャックの被害者については、8人や13人、20人とする説もありますが、確実に彼の犯行とされているのは5人だといわれています
だから【犠牲者】カードは5枚で、犠牲者が5人出たらジャックは逃亡するのですね
容疑者の中に女性が混じってますが、同時代の推理作家コナン・ドイルの「ジャックは女装した男性である」という推理から、さらに「ジャック=女性犯人説」の流れを踏まえてのことでしょう

*女性の容疑者もいます。このころからジェンダーフリーなのでしょうか
歴史上、これだけ有名な事件なので小説、映画、漫画で切り裂きジャックは登場しています
この事件は未解決で、いろんな解釈を入れやすいためいろんな媒体のクリエイターたちの創作意欲を刺激するのかも知れません
テレビシリーズの宇宙大作戦(スタートレック)にも切り裂きジャックネタがあるらしく(「惑星アルギリウスの殺人鬼」)脚本がなんとロバート・ブロックです!
おお、すごく見たい!

ボードゲームでは「ホワイトチャペル日本語版」が記憶に新しいところです
こちらは「スコットランドヤード」を源流とする「ミスターX」の系列なので、警察とジャックの追跡ゲームです

といいながら、まだ遊んだことがないのでヨドバシで見つけたら買ってみようかな
切り裂きジャックファンはマストバイ!
あしからず































