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ブラックアウト香港

◇大至急、復旧せよ
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今回のコロナ騒動、コロナ禍は人々の生活様式を一変させました
リモートワーク、長い自粛生活

われわれボードゲーム好きにとってもその影響は甚大で、何ヶ月もボードゲーム会が開かれないという、これまで考えたこともない事態が続きました

そういうときにもめげないのがボドゲ勢(クラスタ)です
対人で遊ぶことが大前提のボードゲームですが、ここ数年、1人からでも遊べるソロプレイモードが搭載されているボードゲームが増えてきました

まさか、コロナ禍を予言してソロプレイを搭載していたわけではないでしょう
ルールの複雑化からあらかじめ理解しやすいようにソロルールを入れているのかもしれませんし、もしかしたらビデオゲームへの対抗策なのかもしれません
(まあ、かなり昔からウォーゲームやシミュレーション系では1人用のボードゲームというのも存在してましたが)


ゲーム会に行けないけど、ボードゲームがしたい(触れていたい)ときはソロプレイに限ります


僕もこの機会にいくつか1人用ルールのあるボードゲームを遊んでみました
その中でもとても面白かった「ブラックアウト香港」を紹介しましょう
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実は発売当初、2人で対人プレイをしたときは「んー、悪くないね」くらいの煮え切らない印象でした。けっしてつまらなくはなく、それなりに面白かったので再プレイの機会があればまた遊んでみようと思ってたのですが、どうしても新作の波に押されて2回目をプレイすることはありませんでした

ソロプレイでじっくりこのゲームと向き合ううちに、一つのルールがいくつも解釈できてそれがプレイの幅を広げたり、ルールを理解すればするほどその面白さに病みつきになったのでした

やはり重ゲー(といってもモンバサやグレートウェスタントレイルに比べればはるかにシンプルですが)は何度も遊んでこそですね



「ブラックアウト香港」のカードの使い方は同じ作者(フィスター)の「モンバサ」を踏襲してます

カードをプロット(裏向き配置)して一斉公開して、カードのアクションを解決する、という流れですが、「モンバサ」よりもカードの情報量が少ないためプレイ感はそれほど重くない

おもな勝利点の稼ぎ方は、地区の復旧時(駒でエリアを囲う)の小決算や、ゲーム中のいろんな効果による勝利点稼ぎ、ゲーム終了時の偵察タイルのセットコレクションとカード自体の勝利点

対人プレイでは勝利点での比較勝負になりますが、ソロプレイではキャンペーンをプレイします
キャンペーンでは、チャプター(章)ごとに勝利条件を満たすことが目的となるわけです

ざっくりと説明すると、ラウンドは8フェイズあります
①資源ダイスロールとカードの計画
②ボランティアと専門家の配備
③目的の達成
④偵察
⑤新な目的の獲得
⑥事後処理
⑦区域の復旧
⑧手札の補充とチェックアクション


8つもフェイズがありますが、要するに
・最初にダイスを振って資源を確定し、カードをプロットして効果を発動させる(フェイズ①~③)
・偵察タイルを漁る(フェイズ④)
・カードを購入して、カード列の補充および飯と水の廃棄処理(フェイズ⑤⑥)
・地区を囲めたら決算(フェイズ⑦)
・カードを回収したらチェックアクションを任意で実行(フェイズ⑧)
ってことです


山札が尽きたら、1ラウンド追加でプレイしてゲーム終了です
ではさっそく、レッツソロプレイ!




<チャプター1>
さっそくチャプター1です
このシナリオの勝利条件は
・緊急対策カードの3つの目標の達成と
・75勝利点以上を取る、です(ソロプレイ)

セットアップ時に、マップ上の任意の地点に初期駒を配置します

緊急対策カードのミッションの1つに2ヶ所のA地点のルートを繋げる「A地点-A地点」があるので、初期駒をこのルート上に配置しておけばいいでしょう
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真ん中のミッションは、プレイしたカード列にその色を配置すればいいので、達成は簡単です

問題は最初のミッション、偵察タイル2種類の獲得です
今回は〔勝利点系〕と〔ガソリン系〕ですね

偵察タイルは7種類あり、それらがシャフルされて各地区に3枚づつ裏向きでスタックされています。そこからまずは必要なタイルをさがさなければならない

偵察アクションは、自分の駒が接している地区の中から選んで偵察できるんですが、獲得するには必ず手札1枚が病院送りになるリスクがあります

GPSトークンや、永続的な偵察アイコンを増やしてからでもいいのですが、それでは見つけるまで時間がかかるでしょう

実は、偵察タイルを確認したけど、タイルを獲得することを「やーめた」してもいいんです

その場合、確認した3枚のタイルは表向きに地区に戻されます
これを利用して、序盤はとりあえず偵察タイルを手あたりしだいに表向きにしていきましょう

これはソロプレイならではのプレイです
もし対人戦でやろうものなら、情報を他人にタダで与えるようことはできません
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偵察できる地区も縛りがあるのですが、ルートを繋げていくうちに確認できる地区も増えていくので問題ありません。運が良ければ、早いうちに目的のタイルがみつかるでしょう

早々に目的のタイル2枚を獲得したからといって、偵察アクションをスルーするのはもったいない。というのも、地区を囲って復旧すると、そこにある偵察タイルは消滅してしまうからです。
偵察タイルにはいろんなボーナスがあり、資源ダイスの出目が悪くてもこのボーナスを利用できますし

とはいえ、よほど運が悪いか下手なことをしない限りこのシナリオを失敗することはないでしょう

【結果】97点(★★★) おお、幸先のいいスタートです




<チャプター2>
今回は緊急対策カードBの、2つのミッションを達成して50勝利点以上を取ることが条件です
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チャプター1より勝利点が下がってるし、ミッションも2つ達成すればいいから簡単になってるかといえば、実はセットアップで山札からカードを48枚も除外されます

チャプター1が33枚の除外だったので、いっきに15枚、ラウンド数にすればおそらく3~5ラウンドは短縮されてます

つまり今回は、短い時間で3つのうちどのミッションを達成するか、そして50点以上をどうやって稼ぐかに頭を悩ますことになります



ソロプレイでは、カードを1枚も買わないと強制的に一番上の列の右端のカードが除去され、さらにその後各列から1枚づつディスカードされます

そして列のカードがなくなったら山札から3枚補充されて、山札がどんどん減っていきます。時間との勝負、なんとかしなければなりません

このチャプターでは、カードの購入の仕方によって山札が枯渇するのを遅らせるテクニックを覚えることになるでしょう
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対人プレイではカードの購入にはある種の駆け引きがあるのですが、ソロプレイではお金と、カードを保管しておくスペースに余裕さえあれば複数枚買うことができます

ただしラウンド数がすくない本シナリオでは、カードの買いすぎに注意です

【結果】50点(★★)かろうじてクリア、危なかった。最終決算で、10金で2点取れたのがよかったかな(ゲーム終了時、5金につき1勝利点)。紙一重





<チャプター3>
最初に除去するカード枚数は33枚なので、チャプター1と同じくらいのプレイサイズですが、勝利条件が追加されます

・マップの中央にある地区の周囲に4個以上駒を配置すること
キャプチャ
このエリアに4駒配置すれば条件はクリアするが、どうせなら囲って最大得点を得たいところ

地区を復旧することで、駒数に応じた勝利点を得ることができます
マップ上では最大で7駒、最少で3駒で囲む地区があります

もちろん駒数が多い方が勝利点も大きいので狙っていきたいところ
特に今回は最大地区の周囲に4駒配置する条件なので、ついでに中央エリアを復旧させましょう

個人ボードに確保してあるボランティアや専門家、もしくは目的カードを入手するときにカードの色に対応した地点マスに駒を配置できます
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赤いカードなら赤い地点に、黄色カードなら黄色の地点マスに駒を配置できる。目的カードをクリアすると任意の地点に駒を配置できる。いわばワイルド

既に配置している自分の駒に隣接するようにしなければならない、という配置ルールがあります
地区を囲むために、どのカードから順番にクリアしていくのかに非常に頭を悩まします

個人ボードに確保できるカードは人物カード3枚に、目的カード1枚
適度にカードをクリアしながら、近い将来的に必要なカードを購入していく計画性が求められるでしょう

目的カードは、クリアしたとき任意の地区マスに配置できるワイルドカードなので、人物カードの色がままならないときに便利です

さらに目的カードはクリアすると、チェックアクション可能になったり、永続効果があったりします。この効果によるコンボをぜひ組み込みたいところです

例えば〔ガソリン1生産〕と〔ガソリン1を3VP〕なら、チェックアクションするだけで自動的に3勝利点を稼ぎます

目的カードによる駒の自由配置は非常に使えるテクニックです

コンボ目的ではなくても、手っ取り早くクリアできそうならどんな目的カードでもいいから1枚は常に確保しておく、ということはよくありますね
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これは偵察アイコン+1、それと「衣料品」1つ獲得と「衣料品1を3勝利点に変換」があるので、チェックアクションで自動的に毎回3勝利点を稼ぐコンボ


【結果】111点(★★★) 三ツ星獲得です。この調子で突っ走ったるで!





<チャプター4>
ここまで順調に達成してきたキャンペーンですが、始めての挫折です

今回追加された勝利条件は
・4ヶ所以上の赤地点マスに駒を配置

そこでマップを吟味すると中央よりのルートで赤地点4つは確保できそう。
初期駒をそのうちの赤地点1つに置けば、あと3つ配置でよい。ただ、このとき初期のボランティアカード2枚の色によっては、それらを効率よく最速に配置するために、どちらにもリーチできる中間地点に初期駒を配置する戦略もありえます
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緊急対策カードでは「C地点ルートの確保」があります
これが罠でした

C地点とC地点を繋いでいると、赤地点4ヶ所確保が非常に難しくなるのです
ただ緊急対策カードの達成はどれか2つクリアすればいいので、C地点ルートを無視するのもひとつのやり方です

赤地点4ヶ所は、最短で7駒(初期駒を除けば6駒)で達成できます
そこでいつでも赤地点に配置できる手前までプレイを進めて、他のミッションなどにかまけていたり、「あれ、これついでにCルートもいけんじゃないの」と色気をだして失敗したりします

罠です
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よく見れば、C地点の左下からの赤地点4ヶ所確保ルートならいけそう。でもそれが罠かも

そこで3回目のチャレンジではわき目もふらずに、まず早い段階に赤地点4ヶ所の確保をしてから他のミッションをクリアする戦略でいきました

結果、ミッション2つもクリアし、赤地点4ヶ所も確保しました・・・が、今度は勝利点がまるで伸びない

50点・・・


勝利点の条件は80点以上なので、まったく足りません。それどころか★の60点にすら届いてない

どうしたものか・・・




80点を取るにはどうするか

個人ボードには2ヶ所ロックされている要素があります
ここはクリアすると、
・カードをプレイできる4スロットめが利用できる
・残り手札が6枚以下で、カードを回収できる、能力を獲得できるんですが、同時にそれぞれ10勝利点得られるのが大きい

ここをクリアすることでまず20点を確保しましょう
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そして偵察タイルは、7種類集めるとゲーム終了時に14点を取ります
これで34点

カード自体にも勝利点があります
積極的に高額のカードを獲得して、カード勝利点でなんとか30点以上は欲しい
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あとの20点はやはり地区の復旧でしょうか

赤地点4ヶ所を確保しつつ、そのからみの地区を復旧させていけば効率も良さそうです

まずは個人ボードにある〔電力復旧任務〕の1つ、4列目にもカードをプロットできる方を最速でロック解除することにしましょう

なぜかというと、この任務はカードの色を揃えて10金支払うだけなので手順さえ間違えなければ最速で解除できるのです

もう1つの理由は、緊急対策カードのミッションの1つであるカードの色揃えと、おおまかな部分で色配置が被ってるので、緊急対策カードミッションをクリアしつつ、こちらの任務も達成できるわけです

ただ10金をどうするか・・・

初期資金は4金です
そして初期セットの専門家【機械工】をプレイすれば、6金ゲットできます

つまり初手で10金にしようと思えばできます
ただし、この段階ではまだカードの色が揃ってません

セットアップの左端の黄色カード列で条件を揃えようとしても、最短で3手番かかります

そして、その3手番の間にもし、欲しいカードが並んでも涙をこらえてスルーするしかありません

ここはじっと我慢のフェイズです
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最速でロック解除するのに3手番かかるが、その価値はある

飯や水を廃棄したときに、少しの収入が入るときもあります。そうした場合には10金を確保しつつなるべくカードの購入も視野に入れます

しかし、よーく考えたら緊急対策カードのカード色揃えミッションを達成すれば、5金ボーナスが入ってくるんでした。1手番余計にかかりますが、先にミッション達成して5金を確保するのも悪くないかもしれません

【結果】62点(★)
少しは点数が伸びましたが、まだまだです

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だいたい偵察タイルのセットを揃えるのは後回しにしがち

実は偵察タイルが思うように揃わなかったのは誤算でした
以前のチャプターでは、個人ボードの〔情報1をGPSトークンに変換〕のチェックアクションをうまく使って、偵察タイル7種類をコンプリートしてたので同じ方針でいったのですが、〔情報〕の出目がなかなか出なかったのが痛い

仕切り直しです

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





【結果】を先に言いましょう





クリアできました! しかも121点(★★★)!

これまでの試行錯誤や、経験を積んだことで適切なタイミングを見極め効率のいいプレイイングができたことも大きいでしょうが、実はある”必勝法”を実践してみたのです

必勝法とは・・・





デッキ圧縮作戦です




まあ、ゲームの強い人は最初からデッキ圧縮が有効であることはさっさと見抜いていたでしょう。僕はちょっとズルしてgeekのフォーラムの戦略スレッドでこの方法を知りました

要は、初期の弱いボランティアカードを【病院】に送って、デッキを強化する、ということです

初期の生産1のカードだけを、どうやって【病院】に送るのかというと、もちろん偵察アクションを実行するのです

偵察アクションは、いくらGPSトークンや、他のアイコン追加の効果で偵察タイルのコストを支払えたとしても、必ず手札から1枚以上を出さなければなりません

例えば、コスト5の偵察タイルを獲得するには、もしGPSなどの追加アイコンをもってなければ偵察アイコン1のカードを5枚セットします

ここからランダムに1枚引っこ抜いて(対人プレイでは隣の人にババ抜きしてもらう)【病院】に送られるんですが、このとき強いカードが【病院】に送られてしまうと痛い

しかし、
トークンや追加アイコンなどでコストが足りてる場合は、手札からちょうど1枚のカードを出せば、そのカードは自動的に【病院】送りになるわけです

ここで初期の「生産1」のボランティアをお役御免にするわけです

その手があったか!

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使い捨てられるボランティアさんたち

【病院】に送られたカードは〔医師〕によって手札に回収できます。うっかり使い勝手のいいカードを病院送りにしてしまったら、あわててドクターに治療してもらう、というイメージだったんですが、回収せずにデッキを圧縮するという発想はありませんでした

「グレートウェスタントレイル」では、安い牛カードを除去する=デッキ圧縮というのがダイレクトにイメージできたのですが、「ブラックアウト香港」ではまず偵察タイルを獲得するという第一目的に対してのリスク(デメリット)が、ランダムにカード1枚を除去する、という手順を踏んでるために、それがデッキを圧縮することにも繋がってるとは思ってもみなかったのです

偵察アクションの裏に、こんな勝敗を左右するような要素(たくらみ)が仕込まれていたとは・・・

そしてこのとき、あることに気づきました
この仕組みにはもう1つ、重要な使い方がある・・・と
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ドクターには偵察アイコンも勝利点もないけど、重要な役割があるのだ






<チャプター5:最終章>
geekのフォーラムでも、キャンペーンで最難関は4章で、それに比べたら5章は楽勝、という意見もあったのですが、初回はクリアならず

今回、最初に除去するカードは27枚でプレイサイズはこれまでで最長ですが、その代わり勝利点の条件が125(★★)点以上なので、プレイに余裕がある分、かなり突っ走らないといけない

ある意味、これまでの攻略の総決算という感じです
なんだかオラ、燃えてきたぞ!

「侍ジャイアンツ」でいえば、ハイジャンプ魔球、分身魔球、大回転魔球を掛け合わせたミラクルボールを解き放つときがきた! といえば昭和のおやじには十分伝わるでしょう



まあ、やることは個人ボードの2つのロックを外し、偵察タイルを揃えつつ地区の復旧をして、なるべく高額カードを獲得していく
そして隙あらば、チェックアクションや専門家カードなどで細かい勝利点を稼ぐ

その結果は、107点(★)

再チャレンジでは少し伸びましたが114点(★)、クリア失敗です
うーむ、こうなったらとっておきの必殺技をくり出すときでしょう(さっさと出せ)

その必殺技とはジャジャーン、その名も「病人叩き」


医師によって病院からカードを回収するときに、そのカードの勝利点を得ることができます

この必殺「病人叩き」は、ネーミング的にはちょっと問題がなくもないですが、要は【病院】から高額カードを回収して簡単に勝利点を稼ぐ、というなんとも非人道的なやり方です

勝利点の高いカードを病院に送っては強制退院させて勝利点を稼ぎ、まだ負傷から立ち直っていないスタッフをまた病院に送っては無理矢理現場復帰させて勝利点を稼ぎ、ということを繰り返すだけの、簡単なオシゴトです

例えば7点の高額カードを2回回収するだけで14点、これは地区の復旧時の駒数や偵察タイルのセットコレクションの最高得点と同額です

医は算術なり


ただし、もし回収できなかったらカードの勝利点を失うというリスクはありますが、地区の復旧や偵察タイルを集めるコストや手間を考えたら、たった2回で14点取れるんですからやらない手はない


【結果】139点(★★) 見事、クリア!
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偵察タイルも7種類コンプリート


大仰に必殺技をくり出す気まんまんだったのですが実はこのとき、医師のやりくりが上手くいかなくて6点カードを1回回収したくらいでした。

ただし、この6点がなかったら結果は123点でクリアならず・・・だったことを考えると、やはり奥の手だったのは確かですね



最高点に届くにはさらなるプレイの精度がもとめられるでしょうが、かなりの運も必要です
一度「ブラックアウト香港」をプレイしたら解るとおもうんですが、「モンバサ」や「グレートウェスタントレイル」に比べて、かなり運の要素は強めです

ダイス運をコントロールするために輸送(トランスポート)トークンで微調整することもできますが、カードの登場はそれこそ運ですし、対人プレイでは強いカードを取れるかどうかの勝負になるかもしれません

逆にいえば、ソロプレイでは運要素が強いからこそ失敗したときに再チャレンジ欲求が湧いてくるともいえます

特に最難関の第4章をなんども失敗したときは、どうすれば点数を取れるかしばらくずっと考えて試行錯誤してました

geekの攻略法を参考にもしましたが、攻略法が解ったとしても実際にその通りに行動できるかどうかは、運要素があるためにままならないことも多いです

それだけに、うまくプレイが回った時はとても嬉しい!

昔、プレステのRPGやアドベンチャーゲームでプレイに行き詰りながらも試行錯誤しながら解き進めていった、あの楽しい思い出がよみがえりました。懐かしい

この感覚は、昭和のおやじじゃなくても共感できるのではないでしょうか
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災害時、無法地帯にはイリーガルな人物もときには必要なのだ




キャンペーンモードはもちろん対人プレイでも遊べます。シナリオを選んで、勝利条件をクリアした人の中で一番勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します

いくら勝利点を稼いでも条件を満たしていなければ脱落となるので、システムとの戦いにも気を配る必要があるでしょう

もし、1~2回ほど基本ゲームで遊んでそれきり、という人はキャンペーンモードで遊べばまた新鮮に遊べるのではないでしょうか
しかも、今は割と安価で入手できるのはありがたい。発売当時、定価で購入した者からすると忸怩たる思いはありますが、これもリアルダッチオークションだと思って、なんとなく納得しませんか? しなくてもいいですが

というわけで






<プレイで見落とし安い、俺が実際にミスったところを今度は間違わないようにするためのメモ>

ソロプレイをやるときに、けっこう久しぶりだったので改めてルールブックを読み直してプレイしたのですが、そのとき読み落としたルールや、読み間違い、解釈ミスなどがけっこうあったので、実はキャンペーンモードも最初に間違ったままプレイしてました(その後やり直しましたが)

そこで、ここではルールに関するメモを書いておきます。プレイの参考になればなによりです

◆セットアップ

セットアップ時に、マップに1駒だけ初期配置できます。このとき日本語ルールブックP7〔18・親と開始時の地点〕では「任意の地点マス(ゲーム盤上の色のついた円)と書かれてあります

地点マスは色別になってますが、〇やら□やら◇、五角形などがあるのでそのうちの〇の中から任意の地点なのかな、とも考えましたが、よく見るとアルファベットをふってあるところに大き目のサークルが描かれてます

任意の円とはこのことかと思って、最初のプレイではそこに配置してましたがこれは間違いです

実際は、どの地点マスでもOK 文字通り任意の地点でいいのです

実は「ブラックアウト香港」の初版では、地点マスは全て円形で、そこに色付けされていたマップだったのですが、2版のときに色別に形状を変えたのでした(おそらく色弱対策)

ルールブックには初版のときの記述が残っていたのでしょう
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これがおそらく初版のボード。たしかに地点マスは全部円形になってる(geekより画像拝借)

ところで最初のこのゲームを遊んだときに、セットアップで驚きました

各プレイヤーは初期カードを受け取るのですが、そのうち2枚は【病院】に送られ、2枚は個人ボードの配置エリアに待機させます

さらに初期カードの各色3枚は、すでに個人ボード下のスロットにプレイ済み、となっており手札7枚スタート、という、いきなりゲームの途中に放り込まれたからです

ちょうど災害地区に救助活動に向かったら、自分のメンバーのリーダーは負傷してるわ、頼りになるボランティアは登録手続き中だわ、仲間のボランティアもすでに3人は活動中「マジで緊急事態じゃん」という現実に面食らっちゃいます

まさに現場のリアル



◆資源ダイスロール
最初に資源ダイス3個を振って、3種類の資源がでるまで振りなおします。このときペアにならなかったダイスの資源は”固定”となり、それ以外のダイスで3種になるまで振りなおすのかと思ってたんですが、どうやら正式には振りなおすたびに、その都度3個の中でペアになった2個を振りなおす、ということらしいです
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例えばダイスを振って〔飯〕〔工具〕〔工具〕と出たとしたら、〔工具〕2個を振りなおします

その結果〔情報〕〔飯〕となったら、今度は〔飯〕2個を振りなおすのです

えー、そうすると延々と3種類にならないこともなくなくない? とも思ったのですが、実は3個のダイスは色ごとに出目のバランスが違ってます

それはコンポーネントのダイス展開図カードを見れば一目瞭然ですが、この出目配列によって、それほど振り直さなくても3種類になるように確率計算されているようなのです

そして展開図カードをよく見ると、黄色ダイスには〔飯〕と〔工具〕の出目がありませんし、赤ダイスには〔水〕〔情報〕出目がありません

これは重要な情報です
次の手番で〔飯〕がたくさん必要になりそうなのに、黄色のボランティアしか手札になければ〔飯〕を獲得することはできません

このゲームでは必要な資源は他に変換できたり、ワイルドの「バッテリー」などもあるので一概には言えませんが、どの色のダイスにどの資源が出やすいのかを頭に入れて置くことはプレイの精度に関わってくるでしょう
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◆回収フェイズ
フェイズ6の事後処理では、ロンデルに残っている〔飯〕と〔水〕は廃棄されお金やGPSトークンに強制的に変換されます
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このとき〔バッテリー〕の駒を飯や水にして、お金などに変換することはできません
最初はルールミスでこれをやってましたがw




◆コンポーネントは基本無限
駒やGPS,輸送トークンなどは足りなければなにかで代用します

地区の復旧時に配置する家駒も、足りなければ何かで代用するようです
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資源が溢れて駒がたりなくなったので、とりあえず1金で代用してるの図


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実録 ウォーターゲート事件

やはり事件の背景がわかってると没入度が違うと思われるので、ウォーターゲート事件の一連の顛末を『映像の世紀』風に実際のカードと共に振り返ってみたいと思います

ぜひ山田孝之のナレーションを脳内再生してごらんください



<序章:リチャードになにが起こったのか>

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1969年1月20日に第37代アメリカ合衆国大統領に就任したリチャード・ニクソンは外交と内政で大きな成果をおさめ、その手腕を内外から高い評価を受けており、72年の大統領選挙においても、圧勝して再選を果たした

その2年後の8月8日の夜、ニクソンがホワイトハウスから全米の国民にテレビで声明を発表した

それは大統領の職を退任する、という表明だった

ニクソンになにが起こったのか・・・


<第一章:発端と疑念と新米記者>


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1972年6月17日、首都ワシントンD.C.のウォーターゲートビル民主党全国委員会本部オフィスに侵入していた5人組の男が不法侵入の罪で逮捕された。それが始まりだった

入社してまだ日が浅いワシントン・ポスト紙の社会部記者ボブ・ウッドワードは社会部部長から、この不法侵入事件の法廷取材を命じられる

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ただの窃盗事件だと思っていたが、容疑者らは多額の所持金や無線機、カメラなどを所有していた。しかも予審が行われる裁判所に、なぜか共和党系の弁護士が傍聴に来ていた

そして容疑者の1人が元CIAの工作員であり、ニクソン大統領再選委員会の警備主任ジェームズ・マッコードであることが判明する
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さらには実行犯の1人の手帳にホワイトハウス顧問チャールズ・コルソンと、ハワード・ハントの名前があり、WHというメモ書きがあった
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WH・・・ホワイトハウスである
この事件とホワイトハウスの繋がりはいったいなんなのか。ウッドワードは、さらに調査を進めていく

またポスト紙ベテラン記者カール・バーンスタインも、この事件に興味を示しウッドワードと2人で事件の真相を追うことになる
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民主党本部に侵入した男たちの背後にホワイトハウスの顧問を務める人物が関わっているのではないかという疑惑が世間を騒がせる

これに対し6月19日にニクソン大統領の報道担当官ロナルド・ジーグラーは、三流のコソ泥(third rate burglary)とコメントして、ホワイトハウスとは無関係であるとして一蹴した。
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また6月22日には大統領が「いかなることにせよ、この特殊な事件にホワイトハウスは関係していない」と声明を出している。先手を打ってきたのだ(仕掛けの一手)
08_20200621000021e7b.jpg仕掛けの一手


バーンスタインとウッドワードは、情報提供者たちへの取材を元に侵入事件とホワイトハウスが繋がる情報をかき集めて記事を書き上げるが、それを見た編集局長ベン・ブラッドリー「証言の裏が取れない内は掲載を認めない」と突き返した
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<第二章:行き詰り>

しかしこの裏では、大統領再選委員会委員長ジョン・ミッチェル、法律顧問のジョン・ディーンらニクソン陣営が集まり、盗聴計画書面の裁断など、もみ消し工作を始めていた
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一方、

事件当夜、ウォーターゲートビルでもたもたしている侵入犯たちに通信機で警察が突入してくることを警告していた男がいた。しかし無線機は通じておらず、目の前で侵入犯たちが逮捕されるのを見ているしかなかった。


その男は盗聴作戦のサポート役であり、元FBIのエージェントであったアレフレッド・ボールドウィンである
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そのときドアがノックされ、ハワード・ハントが部屋に入ってきて彼にこう言った
「バンが川に落ちても気にするな。ここから荷物を持ち出してくれ」
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その部屋、ジョンソンホテル723号室には、向かいの民主党本部に仕掛けた盗聴器を受信するシステムが設置してあったのだ。ボールドウィンはハントの指示どおり、その部屋から不都合な”荷物”を持ち出して処分した


6月30日、

ワシントン連邦地方裁判所で大陪審が始まった。5人の被告は侵入したことは認めたが、誰に頼まれたのか、金銭はどこからもらったのかなどの背後関係については一切口を閉ざしていた

ところが5人の弁護を引き受けた若い弁護士が「私はハント氏ともう1人の人物から弁護を依頼されている」と証言するも、そのもう1人の人物が誰なのかは黙秘した。誰が弁護士を雇っているのか・・・
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情報提供者たちは次々に口をつぐんだ。
彼らになんらかの圧力があったのは間違いなかったが、2人の記者たちは行き詰ってしまう

そこでウッドワードは内部事情に詳しい男に密(ひそか)に連絡を取る
”ディープ・スロート”と呼ばれるその男はこれまでにもウッドワードにヒントを与え続けていた。
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彼は「金を追え」と助言する

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そして二人の記者たちは、事件関係資料の中に犯人たちに支払われた高額の小切手があり、その差出人がニクソン再選委員会であったことをついに突き止めるのであった


<第三章:捨て駒戦略>

「ニクソン再選委の秘密選挙資金が30万ドルに上る」(9月17日)[13]、「ミッチェル前司法長官は在職中から秘密資金を管理していた」(9月29日)[13]、「ウォーターゲート事件は共和党の選挙妨害の1つに過ぎず、秘密資金は35?70万ドルにのぼる」[13]「大統領補佐官が民主党妨害工作に関与、FBI捜査で明らかに」(10月10日)、「秘密資金の支出を管理するメンバーにハルデマン補佐官が」  (10月25日)、などスクープを連発


ところが事件から半年が過ぎ、世間の反応はほとんどなかった。
そもそも犯人たちは下っ端のコソ泥で、政府中枢とは無関係だとみられていたのだ

その結果、11月の大統領選には影響はなく、ニクソンの圧勝に終わり、2期めに突入した。
ニクソンは華々しい雰囲気に包まれたのだ
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バーンスタインは再選委員会の簿記係の女性から、資金の流れを管理していた5人の名前を聞きだす。その中でバーンスタインとウッドワードはヒュー・スローンに直接話を聞きにいく
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スローンは口が重かったが、再選委員会が巨額の使途不明金を扱っており、その人事にはホワイトハウスからの指示があったと証言する


2人の調査でニクソン再選委員会が、ウォーターゲート事件の1年前にも、民主党の大統領選候補の妨害工作に資金を調達していたことを掴む。
この一件には大統領の首席補佐官H. R. ハルデマンが指令を出している疑いが強かった
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しかしアメリカ第2の権力者H. R. ハルデマンの名前を書く重大さに、編集局では議論が沸騰ししていた。


そしてポストはニクソン側近(ハルデマン)が機密費関与との証言」と、二人の書いた記事を載せたが、ホワイトハウスは、その報道が誤報だと強く非難した

情報源の信ぴょう性を確認すると、取材対象だった誰もが「あれは勘違いだった」と証言をひっくり返していったのだ

ニクソン陣営によるもみ消し工作なのは明らかであった・・・


司法長官ジョン・ミッチェルの妻であるマーサ・ミッチェルは、ウォーターゲート事件の犠牲者の一人である。 
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マーサは「“the mouth of the south(南部人のようなおしゃべりの意)」と呼ばれるほど外向的な公人だったが、夫の仕事の内部事情などをマスコミ関係者に漏らすなど、ミッチェルにとっては頭の痛い存在であった

そしてウォーターゲート事件と再選委員会との関係がマーサから漏れるのを怖れたミッチェルは、ほとぼりが冷めるまで妻をホテルに軟禁しようとする。
しかし、夫の同僚(マッコード)が事件の容疑者だと知ったマーサは、知り合いの記者に連絡しているところを取り押さえられ、精神科医によって沈静させられた

なんとかマーサから事情を聴きだそうとするマスコミに対して、ニクソンは「彼女には飲酒問題がある」と、事実とは違うコメントを出した


<第四章:配管工>

そもそも、なぜニクソン陣営が民主党本部の盗聴を行ったのか

1972年のウォーターゲート事件の時点では、東西の緊張緩和(米ソデタント)を迎えニクソンの外交戦略が功を奏し、内政も順調でベトナム戦争の終わりも見えてきた頃である。

しかも72年大統領選挙ではライバル候補者が次々と失速し、ニクソンの当選は確実視されていた。わざわざ敵陣営を盗聴するなどのスパイ行為をする意味がない、と考えられていたのだ

ニクソン政権になってから内部からの情報漏れによる報道によって外交政策や外交交渉に影響を受ける事態を苦々しく思ったホワイトハウスは、1969年に特定の記者や国家安全保障関係者の電話盗聴をFBI命じた。

そして1971年に国防総省秘密文書(ペンタゴン・ペーパーズ)がニューヨーク・タイムズにリークされてスクープされた。
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そこで政府部内からの情報漏洩を防ぐために作ったチームが、The White House Plumbers(英語版)(別名:配管工、plumber unit)と呼ばれる特別調査ユニットであった。

情報漏洩調査の対象は、当初のベトナム戦争反戦運動活動家や報道関係者からホワイトハウス職員、そして民主党員に広がる。
ゴードン・リディおよびハワード・ハントは、彼らに対して工作をおこなう中心人物だったのである。
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つまりウォーターゲート事件は、連綿と続いてきたニクソン陣営によるスパイ活動のほんの氷山の一角、という位置付けなのである

そして72年2月、鉛管工グループの一人リディーはウォータゲートの民主党本部への侵入をふくむジェムストーン作戦を立案する
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ジョン・アーリックマン大統領補佐官首席補佐官ハルデマン、そして法律顧問のジョン・ディーンらはCIAやFBIに対して懐柔、および事件への捜査中止の圧力をかけるが「政府とは一線を画した組織である」ことを理由に、どちらの組織もホワイトハウスからの打診をはねつける
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<第五章:爆弾発言>

1973年1月8日に、リディとハントを加えた侵入犯被告7人(ウォーターゲート・セブン)は大陪審にかけられて、マッコードとリディ以外の全員が有罪を認めた。
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そしてマッコード、次第にCIAの単独工作ということで政府が自分を主犯格にして幕を引く動きであることを察知して、自ら大統領再選委員会との関係と偽証を認め、翌3月24日に上院特別調査委員会で「盗聴計画はミッチェル、ディーン、マグルーダーの3名が事前に承認を与えた」という爆弾発言をおこなった


マッコードの上院での爆弾証言を契機に国民や議会からも批判が高まり、ニューズウィーク誌がディーン、マッコード、リディらがウォーターゲート事件の関係者だったことをスクープ

ディーンは政府が自分をトカゲの尻尾のように切捨てようとしていることを知り「ニクソン大統領はもみ消し工作を知っていた」と証言し、法律顧問を解雇された
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上院ウォーターゲート特別委員会が設けられたのは1973年2月7日である。
この公聴会は当時全米の3大テレビネットワークだったNBC・ABC・CBSによる連日のテレビ中継によって、ニクソン政権の内情が白日の下に晒された。

関係者が次々と証人として喚問されディーンは「大統領制をガンがむしばんでいる」と証言した
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そして7月13日での特別委員会に出席したアレクサンダー・バターフィールド大統領副補佐官「大統領執務室には自動録音システムがあり、その録音テープが存在する」と証言
 24.jpg録音テープ

この録音テープの存在が公開されると、それまでの発言との食い違いが発覚し自身に不利になることを恐れたニクソン大統領は「国家の安全保障にかかわる」という理由で提出を拒否した。



<第六章:録音テープをめぐる攻防と終幕>

1973年10月20日の土曜日

ニクソンは録音テープの提出命令を無効にするように側近を通じて画策するが特別委員会はこれを拒否するも、とうとう特別検察官を解任する

特別検察官を力で押さえつけたと同時に、閣僚でもあった司法長官と次官を抗議辞任に追いやった出来事はのちに「土曜日の夜の虐殺」と呼ばれることになる
         土曜日

そしてこの強権発動によりニクソン非難の嵐が全米に吹き荒れ、議会で大統領弾劾の動きが始まることとなる
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特別検察官の突然の解任の反発が余りに大きかったために、ニクソンは録音テープの一部を連邦地裁に提出する。
その中の1本に18分30秒の消去された部分があることも判明し世論の疑惑を引き起こしたが、ホワイトハウスは、ニクソンの秘書だったローズ・メアリー・ウッズ電話応答の際に誤って録音機につけたペダルを踏んでテープを消去したと説明した
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だが、ウッズが電話に出ながらペダルを踏むには、体操選手のように手足を伸ばさなければならないなど相当無理な姿勢になることを追求され、ウッズ本人が実際にその様子を再現する、という茶番劇が話題となった
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ニクソンは7月30日に64巻のテープを提出。それはニクソンにとって政治生命の致命傷となるものであった。
このウォーターゲート事件の後半の時期はほとんどが録音テープに関する争いであった。

侵入のわずか数日後に記録されたテープの中でニクソンとハルデマンは国家安全保障に対する問題を捏造することや、事件のもみ消しの指示などが発覚。テープは「決定的証拠(smoking gun)」と呼ばれた。
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こうした中で4月に入って過去の脱税行為が明らかになったり、公開された録音テープの中で大統領が普段の会話で汚い言葉を使っていることと策謀をめぐらしている様子がまざまざと示されたりして国民の不信感は高まり、ニクソンは急激に失速していく

そして8月7日にニクソン大統領は、自らの意思で辞任を決定した。
大統領特別恩赦によりニクソンは以後一切の捜査や裁判を免れたが、恩赦を受けることは有罪を認めることを意味していた。

フランクリン・ルーズベルト以来の大統領は会話の多くを記録した。しかし、ウォーターゲート事件の後にこのような記録の実行は事実上存在しなくなった。
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<終章:ペンと剣>

アメリカ・ジャーナリズム史に残ると言われるポスト紙のウォーターゲート事件報道は1973年にピュリッツァー賞を受賞する
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ウォーターゲート事件は、マスメディアが政治家の活動について報告することにはるかに精力的になる新時代に結びついたのだった

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           <The End>


このエントリは以下の記事を(大いに)参考にしました

◇ウォーターゲート事件 Wikipedia
◇ウォーターゲート事件 http://www.maedafamily.com/kanren/watergate.htm
◇レビュー・アン・ローズのブログ記事:
・実話映画『大統領の陰謀』ワシントン・ポストVSニクソン・再現ストーリー/あらすじ・ネタバレ・ラスト
・「ウォーターゲート事件」詳細年表/映画『大統領の陰謀』解説・実話・史実紹介
 http://www.reviewanrose.tokyo/article/459078260.html







ウォーターゲート ソロバリアント

◇ニクソンの一人遊び
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公式ではありませんが、geekにソロバリアントが公開されていたので紹介します

プレイヤーはニクソンを担当して、編集者(システム)と対決します
セットアップ時に変更があります


<セットアップ>
毎ラウンドのスタート時にイニシアチブ駒は編集者サイドの[1]に最初から配置します
後は基本と同じようにモメンタムと証拠タイル3枚を中央[0]に配置します

編集者のカードデッキから裏向きで5枚(最初にイニシアチブを持っているので)をドローしてミニデッキを作ります。ニクソンはもちろん手札4枚スタート

最初の手番は編集者からです(イニシアチブを持ってますから)
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<編集者(システム)の手番でやること>
まず、ミニデッキから1枚オープンしてプレイエリア(デッキの近くに)に公開します
このとき、

①そのカードが情報提供者だった場合、すぐさまその人物の写真タイルをエビデンスボードに配置します。
ただし、このときイニシアチブやモメント駒を移動させる効果はまだ発動させません。この場合、このカードは”未プレイ状態”です(←後で説明します)

②次に、そのカード(情報提供者であろうとなかろうと)の数値(バリュー)パートを以下の優先順位に従ってプレイします

・数値パートの色と一致する証拠タイルがあれば、それを数値分移動させる
・一致する色の証拠がなければイニシアチブかモメンタム駒を移動させる

このとき、複数の選択肢がある場合はリサーチトラック上で編集者サイドからみて一番遠いリソースを移動させます

例えば緑色の証拠タイルが2枚以上ある場合は、より遠い方が移動します。このゲームではトラックの[5]に引き寄せると即座に獲得できるんですが、いくら[5]に近くても、同じ色の証拠がより遠くにある場合はそちらを移動させなければなりません

これはイニシアチブかモメンタム駒を移動させるときも同じで、一致する色の証拠がない場合は、これらの駒のうちでより編集者サイドから遠い方の駒を移動させます

もし対応するリソースが同じマスにある場合は、ニクソン(あなた)が選んで移動させてよろしい
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通常はリクルートするか数値を利用するかの2択だけど、ソロルールではこれが同時に発生する。つまりマーサの写真を貼られた上に青の証拠タイルが4移動もしてしまうのだ


<ニクソンの手番でやること>
ニクソンは通常通り、カードの数値パートかアクションパートをプレイします
このとき、もしアクションパートを実行した場合、編集者のプレイエリアに公開されているカードの中から1枚を選んで、その効果を発動させます

効果の発動タイミングはニクソンが自分のカードのアクションパートを実行する前か後かを選べます

ただし編集者カードの【リアクション】の効果は選ぶことができません

ニクソンがアクションを実行すれば必ず編集者にとって有利な効果が発動されるので、どのカードの効果を、アクションの前か後で発動させるのかは悩みどころになります

そして、効果を発動させた編集者のカードをタップして”プレイ済み”にします
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もしこのとき編集者のプレイエリアに未プレイ状態のカードがないか、もしくはカードがまったくない場合はドローデッキ(ミニデッキではない方)から1ドローしてそのアクションを実行します
※この、一時的にドローしてアクションを実行したカードをどうするのかルールには書いてないのですが、これは特殊な処理ということで編集者エリアに残さずに捨て札にするのがいいでしょう




<評価フェイズ>
どちらも手札を使い切ったら評価フェイズですが、ソロバリアント用に以下の処理をします

1)まず編集者のエリアにプレイ済み(タップ)のカードが0~1枚だったら、”未プレイ”カードの枚数分、イニシアチブかモメンタム(より遠い方)駒を編集者サイドに移動させます

だから最大で5移動するわけですね、ひゃー

2)獲得した証拠タイルを配置します(イニシアチブを持つ方が先手番で)
このとき編集者が獲得した証拠は、当然編集者が有利になるようにニクソンに最短ルートで繋げていきます

3)クリーンアップ
編集者のエリアにあるプレイ済み(タップ)カードをゲームから除外し、未プレイカードは捨て山に捨てます
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編集者エリアの3枚を発動(タップ)させたので、今回の評価フェイズでは駒を引き寄せられなくて済んだ。


基本の2人用ルールでは、たいていのイベントカードなどは「プレイ後ゲームから除外」されるのですが、その効果をもたない編集者のカードも”プレイ済み”になればゲームから除外されるわけですね

これは編集者エリアのみの処理なので、ニクソンは通常通りカードの効果によってゲームから除外したり捨て札にします





ソロバリアントでは、以下の特別なカードや状況に対するルールがあります
『35:ベン・ブラッドリー』
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このカードが公開されたとき、ニクソンは手札にある共謀者カードを直ちに破棄する必要があります。手札に共謀者がなければ問題ありません

もしこの効果が発動してニクソンが共謀者を破棄したら、『ベン・ブラッドリー』をタップしてプレイ済みとし、再び編集者の手番となります

『40:マスデモンストレーション』
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このリアクションカードが編集者のプレイエリアに配置されたら、そのラウンド中、ニクソンはアクションのために共謀者カードをプレイできません。
もちろん数値パートをプレイすればいいんですが、共謀者はニクソンにとって使い勝手のいいカードなので、これで防御されるとかなり厳しー

『42:「金を辿れ!」』
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このカードがプレイ中にドローされた場合、そのバリュー部分を通常通り実行してから、それを編集者エリアに配置します。

そしてニクソンが自分の手番で数値を使って証拠タイルを移動させた場合、このカードのリアクション効果「ニクソンが額面(バリュー)パートを使って証拠タイルを移動させようとしたら、その証拠は逆に編集者サイドに移動する」が発動します。そうしたらこのカードはタップされプレイ済みとなります

編集者のカードはプレイ済みになればどんどんゲームから除外されるので、どうせ獲得できない証拠タイルを利用してこのカードをプレイ済みにする、ということは戦略上あり得ます


〔カードを破棄(ゲームから除外)する〕という効果について:
ニクソンが「チャック・コルソン」などで編集者のカードを強制的に破棄させる場合編集者エリアの未プレイカードを1枚選んで、その効果を発動させることなくタップすることができます

〔証拠タイルの削除〕
エビデンスボードから証拠タイルを削除するアクションでは、表向きの情報提供者の中で一番隣接している証拠タイルを選びます。複数ある場合はニクソンが決定する


ゲームの終了と勝敗は基本ルール通りです

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さっそくソロプレイしてみました

イニシアチブ駒は最初から[1]に配置されてるので編集者がアドバンテージを持ってます
そして対人プレイの経験からこのイニシアチブを制するものが勝敗を制します(多分)

とはいっても、編集者はランダムにプレイしてくるので効率よく勝利条件に最短ルートで進むとは考えにくい(と、最初は思ってました)

ニクソンはやはりモメンタム駒獲得を優先します

最初の3ラウンドでモメンタムを3つ獲得できたのでこれは楽勝か」と思ったんですが、ここからがきつかった

モメンタムを優先させるとどうしても証拠タイルやイニシアチブは編集者に集まっていきます

まったくのランダムとはいえ、証拠タイルは編集者に有利なように最短ルートで配置していくので案外早くニクソンと繋がってしまうのです

4ラウンドめにはモメンタムを捨ててでも証拠を握りつぶそうとしましたが「ペンタゴンペーパーズ」の効果によって袋からドローした証拠タイルを配置されてしまい、ニクソンの負け

これはまだプレイ経験が浅い頃によく見かけるニクソンの負けパターンです
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次はそこを踏まえてプレイしたのですが、初回よりひどい負け方をしてしまいました(>_<)



その後も何度か挑戦してみましたが、やればやるほど勝てる気がしないw

編集者が情報提供者を公開すると、その人物をリクルート(写真タイルをボードに配置)した上に、数値パートの証拠もぐぐっと引き寄せられてしまう

情報提供者カードの数値パートの証拠タイルは、その人物と同じ色になっているのでそのまま配置されてしまうとそれはそのままニクソンへの最短ルートです

さらには、ラウンド終了時に編集者のエリアにプレイ済みのカードが2枚以上はないと、イニシアチブかモメンタム駒をいっきに引き寄せられてしまう
これを避けるには、編集者のカードのアクションを2枚は発動させるか、プレイ中に必要な駒をいっきに引き寄せて獲得してしまうか、しかありません

ニクソンの手札にずらっと共謀者が並んでるときにかぎって、先に「大衆デモ」を打たれてブロックされてしまう、という不運もあります
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対人プレイ以上にニクソンが勝利するのは難しい

まあ、それだけ歴史をひっくり返すのは大変だということなのかもしれません。
「ジャッカルの日」でもドゴール大統領は暗殺されませんでしたし、ヒトラーも暗殺されず、信長はやはり本能寺で焼け落ちてしまいます
弱化ある
ただしタランティーノならば、ニクソンがほくそ笑むラストが迎えられるかも知れませんね(参考:「イングロリアス・バスターズ」「ワンスアポンナタイム・イン・ハリウッド」)

ソリティアは簡単にクリアしてしまったら味気がないので、これくらい歯ごたえがある方が再挑戦のしがいもあろうというものです


ソリティア・・・いや、それでは





その後、何度かのソロプレイをやって、やっとニクソンで勝利しました!
いやー、もうこれ本当にクリアは不可能なんじゃないかと思いましたが、やりました、やってやりました!

やはりイニシアチブを取れると有利です
といっても、ある展開によってはイニシアチブを諦めてモメンタムや証拠タイルを取りにいったりしたのでイニシアチブはニクソン2:編集者3くらいの割合でしたかねー

『大統領制をガンがむしばんでいる』は、証拠タイルを3移動させた上にラウンドを強制終了できるので、タイミングが良ければリソースをがっさり獲得できます
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最悪でも証拠タイルを1つ獲得し、残りは中央マスに留まらせて編集者に渡さないことが大事ですね

そしてイニシアチブは最後に中央マスに残っていれば、イニシアチブ権は交代するので無理に引っ張らなくてもいいケースもありました

モメンタム駒は中央に残っていると消滅してしまいますが、モメンタム駒をサプライから供給できなくなってもニクソンの勝利なのですが、まあそこまで長期戦になったらたいてい編集者(システム)が勝ってますねw

『仕掛けの一手(Gambit)』は共謀者を破棄することでプレイ中にモメンタムを獲得できるので便利なのですが、手札に捨駒にする共謀者カードがないこのカード自体を破棄しなければならないので、手札に入ってくるタイミングが重要でしょう
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最後は、編集者もダブルリーチで、繋がる証拠タイルを2枚以上獲得されたら負け、こちらもモメンタム駒リーチの、どちらが勝利してもおかしくないというクライマックスを迎えましたが、最後は数値パワーを使ってモメンタムを引き寄せて勝利しました

できればモメンタムに集中したいところですが、ラウンドによってはモメンタムを諦めて証拠タイルを獲得し、繋がりそうなルートを分断していかなければならない
このあたりの判断は非常に悩ましかったです
ぼど


一つのテクニックとしては、3色の証拠タイルがそろっているときには編集者のカードの数値パートは必ず証拠タイルの移動に当てられるので、それを見越してモメンタムやイニシアチブ駒を引き寄せたいところです

こうしてニクソンでようやく勝利できたのですが、対人プレイでニクソンが勝利したときも、最後はどちらが先に勝利に直結する”運”が転がり込んでくるか、という際どいものでした

つまり幸運に幸運が重ならないとニクソンの勝利は難しいんですが、展開が厳しいほどクリアした達成感はひとしおです



今回のコロナ禍でなかなか対面でボードゲームができない状況が続いているので、所有しているボードゲームの中でソロプレイができるものをいくつか遊んでみましたが、その中でも「Watergate」のソロは、公式ではありませんが非常に面白かったので、機会があればぜひ挑戦してみてください

ただしくれぐれも、自分の都合のいいように証拠の隠滅や情報提供者を抹殺しないように、ゲームくらいは公明正大にフェアに戦いましょう ニクソンさん

それでは 








ウォーターゲート

◇ペンは剣より強いのか
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ボードゲームの購入動機にはいろいろあります。
システムが斬新、軽くて楽しそう、評判がいい、デザイナー買いなどなど

「グレンモア」「ランカスター」などを作ったマティアス・クラマーというデザイナーを、ボドゲ好きなら知らない人はいないでしょう

そのM・クラマーの2人用ゲーム・・・

M・クラマーには「オリンポスの戦いFight for Olympus」という2人用ゲームもあるのですが、まー、そのー、あまり話題にもならず、日本では流通もしなかったんじゃなかったですかねー

個人的にはこのデザイナーの作品には合う合わないがあって、ちょっと不安でしたが結果を言えば・・・・・・・・・・・・今回は当たりでした

なんといってもテーマがウオーターゲート事件ですから、スルーするわけにはいきません
ウォーターゲート事件ですよ、ウォーターゲート事件

え?知りませんか?ウォーターゲート事件
そっかー

70年代のアメリカを揺るがした一大事件ですが、さすがに最近はこのスキャンダルを知らない人も多いでしょう
ざっくり説明すると、当時のアメリカ大統領のニクソンが、ウォーターゲートビル内の民主党本部に盗聴器を仕掛けたことがバレて、辞任したという政治スキャンダル事件です


「Watergate」はニクソン陣営と新聞編集者に別れて闘う、2人用ゲームです
ニクソンは時間切れに持ち込めば勝ち編集者はニクソンと繋がっている関係者を2人確定させれば勝ちです
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実在の編集者(バーンスタインウッドワード)は、ウォーターゲートビルでの盗聴事件にニクソン政権が関わっているのではないか、というスクープをものにしますが、その裏を取らなければなりません。そうでなければフェイクニュース、もしくは誤報となって新聞社が逆に窮地に陥ってしまうからです
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事件記者カール&ボブ

しかも裏取りがひとつではまだ弱い
最低でも2人の関係者とニクソンを証拠によってつなげなければならないのであった・・・

と、
このくらいの背景が分かっていれば、編集者プレイヤーの勝利条件もすんなり飲み込みやすいでしょう

一方ニクソンは、自分の共謀者をつかって証拠隠滅や証人の口封じ、もみ消し工作を行って自分に降りかかった疑惑(いや、真実なんですが)を晴らそうとし、時間切れを狙います
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ニクソン曰く「人間は、負けたら終わりなのではなく、諦めたら終わりなのだ
おや、どこかで聞いたようなセリフ・・・

このゲームに魅かれたもう一つの理由は、これがカードドリブンシステムだからです

カードドリブンとは、ちょっと前に日本語版が発売された「トワイライトストラグル」などが有名ですが、これもざっくり説明するとカードには数値イベント効果の2つの要素があり、プレイしたときにどちらかの要素だけを発動させる、というシステムです

敵味方どちらのカードも一つのデッキからドローされる従来のカードドリブンとは違って、このゲームでは両プレイヤーがそれぞれの陣営の固有のデッキを持ちます

だからなのか、なんとなくトレーディングカードゲームのようなプレイ感なので、それらに馴染んでる人もとっつきがいいでしょう
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イベントでイッキに攻勢をかけたいが、使ってしまうとゲームから除外しなければならない。今は温存して数値の要素をプレイするか、うーん、悩みどころ

カードドリブンはもともとウォーゲームから派生したこともあり、両プレイヤーによるいろんな要素の綱引きが特徴です
「1980 冷たいスパイの熱い戦い」「キャンペーンマネジャー」などは、複数のトラックで綱引きします

「トワイライトストラグル」「13DAYS」「ハンニバル」などは駒配置によるマジョリティ争いですが、これも同時多発的な数比べの綱引きといえなくもありません


「Watergate」ではイニシアチブ駒モメンタム駒、そして毎回3枚の証拠タイル綱引きで取り合います

ニクソンはこのモメンタム(=勢い、勢力)駒を5個引っ張って来れば勝利。
ボクシングでいえばニクソンはポイントを稼いで判定勝ちを狙います

一方で編集者はいくらポイントを稼いでも勝利にはなりません。あくまでニクソンと関係者を2人、決定的な証拠によって関連付けることでKO(ノックアウト)しなければならないのです
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ニクソンはとにかくモメンタム駒(●)を5個取ればいいのだ

手番でやることは手札から1枚カードをプレイして、そのカードの数値(バリューパート)の分だけリソースのうちの1つを自分のサイドに移動させるか、テキスト効果(アクションパート)を適用するかの2択です

カードドリブンの醍醐味はやはりこのテキスト効果によって盤面(勝敗の状況)がガラッとドラマチックに変化し、ストーリー(状況)がうねり出すことでしょう

例えば数値を使って、ちびちびと自分のサイドに引っ張ってきたリソース(駒や証拠タイル)が、敵のカードのテキスト効果で全部中央に戻されてしまう、ということもたった1枚のカードでできてしまうのです

このように、お互いが持っている強いカード(切り札)をいつデッキから引いてくるのか、いつそれをプレイするのか、といった心理的綱引きがこのゲームに緊張感をもたらします


ラウンド最初にドローした手札は必ず使い切るので、せっかくドローした切り札も必ずしもそのポテンシャルを発揮しないまま数値パートだけ使って終わり、ということもあります

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どのカードをいつ使うか、まさに「配られた手札で勝負するしかない」のだ

ラウンドが終了したら、リサーチトラック上で自分のサイドに引っ張ってきたリソースを獲得します。ニクソンはもちろんモメンタム駒を取りたいところですが、編集者もモメンタムを獲得することは無駄ではありません。ニクソンの勝利を遅らせる意味もありますし、3個獲得以降からはボーナス効果が発動します

証拠タイルは編集者にとっては関係者とニクソンを繋げるために絶対必要なリソースです。
それゆえニクソンはあまりたやすく証拠タイルを編集者に取られてしまうわけにはいきません

証拠タイルはニクソンにとっても大事です。証拠タイルを裏向きに配置することで、関係者とニクソンを繋ぐルートを妨害することができるのです

ニクソンが証言者の口封じや証拠をもみ消ししたのは歴史的事実ですから、がんがん妨害しましょう

一方で、イニシアチブ駒はどちらの勝利条件には関わりがありません
がしかし
イニシアチブ駒を獲得すると、次のラウンドで手札が1枚増えます
これはつまり、相手より1手番多いわけです。
ぎりぎりの綱引きの中で最後に1プレイできるというのはそのラウンドの状況を左右する決定権を持っているに等しい、非常に重要かつ強力なパワーがあるのです、イニシアチブは!

まあつまり、なんというか、どのリソースも両陣営にとってすごく大事なんですね
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編集者がやるべきことは決まっています
勝利条件であるところの、情報提供者の写真をとりあえずボードに配置しないことには始まりません

これものんびりしていられないワケがあります

ニクソンもまったく同じ情報提供者のカードを持っていて、先にニクソンがそれを使うと写真タイルは裏向きに貼り付けられ、もうその人物は闇に葬られてしまうからです

だとしたら手札にドローした情報提供者をどんどんリクルート(ボードに確定)してしまえば良さそうですが、これがまた悩ましい

というのも
情報提供者はそもそも数値(バリュー)が高いので、リソースを引っ張るパワーがかなり強力なのです

情報提供者をリクルートしたいのは山々だけど、ニクソンが獲得しそうなモメント駒やイニシアチブ駒をこのタイミングで引き戻さないとまずい・・・ なんてこともよくあります

事情はどちらも同じなので、ニクソンも情報提供者のカードを使うタイミングに大いに悩むことでしょう

しかし相手に先にリクルートされてしまったとしても、その情報提供者カードは数値(バリュー)としてずっと使えるので、数値パワーとして何度も活躍するはずです
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リソースを綱引きするリサーチトラックは中央から5マスしかない。だからこの数値[4]というのはかなり強力なパワーなのだ

情報提供者者の写真を配置するところは人物によって決まっています。そこからその色の証拠タイルを中央のニクソンに繋げていくのですが、よく見ると2人の関係者をニクソンへ繋ぐ最短ルートが見つかるはずです

ゲームに慣れていないうちは、この最短ルートを見逃してあっけなくニクソンが負けることがあるので注意が必要でしょう(効果のコンボなどを考えてカードをずっとにらんでると、案外こういうポカがあるものです)

ニクソンは編集者が繋げようとするルートを潰していきたいところですが、だったらニクソンの周囲を裏向きタイルでふさいでしまえば完璧のディフェンスじゃないか、と思うのですが、それが成立したらゲームにはなりません

編集者にもニクソンに負けずとも劣らない切り札やボーナス効果がちゃんと用意されてます

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ニクソンの切り札といえば「Gambit」でしょう
ギャンビットというのはチェス用語で「序盤で、ポーンを犠牲にすることによって手を稼ぎ、展開等の利を得ようとする戦略」のことです

これを使えばモメンタム駒がトラックのどこにあろうとも、即座に獲得できます
「ニクソンがあと1駒で勝利」というリーチ状態で、「Gambit」がデッキに残っていればニクソンの勝利はもう目の前でしょう

アクションパートは強い効果ですが、その代わりそれを使うと「ゲームから除外」されます。その効果を使うのは大抵ゲーム中1回だけ、なのですが「Gambit」は、もし手札に共謀者カードがあれば、それを代わりに捨てることで「Gambit」はデッキに残すことができます

まさにニクソンにとって共謀者も捨て駒に過ぎないわけです

手札に共謀者がない場合は、「Gambit」を除外しなければなりませんが、そうしたくない場合は単に数値パートだけを使うしかありません

しかしここで「まだ「Gambit」はデッキに残っているぞ」と相手を牽制することはできるわけです
これは編集者にとってかなりの脅威となるでしょう
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共謀者をガンガン切り捨てて逃げ切るのだ

それぞれがせいぜい20枚のカードデッキなので、相手のデッキにどのカードが残っているのか、または自分のデッキにどのカードを残しておくのかは、かなり重要です

そして最初はちょっと軽く見られがちなイニシアチブですが、先に説明したように、イニシアチブを押さえていると手札が相手より1枚多い、というのはかなりのアドバンテージです

「かなり」というよりプレイしてみて解るのは「ものすごい」アドバンテージだということです

まずイニシアチブを持っている方が先にプレイするので先手を打てる
さらに最後の手番でラウンドの決定権を持っているのですから、軽いわけがありません

ラウンド終了時に証拠タイルをボードに配置するのも、イニシアチブを持っている方ですから、ここで関係者ルートを確保するのも、妨害するのも先に動けるイニシアチブを持っているほうが断然有利です

実はリサーチトラックの最終[5]のマスにリソースを引っ張ってきたら、それがプレイ中でも即座に獲得します

だからニクソンなら5個めのモメンタム駒をプレイ中に獲得して勝利することもあれば、編集者がルート確定となる証拠タイルを獲得して、勝利、ということもあるんですねぇ

まったくどちらも気が抜けません
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モメンタム ゲットだぜ!

このゲームに限らずですが、両陣営のカードの内容を把握してからは俄然面白くなった印象です

どちらの陣営にも、相手の強力なカードをブロックするカウンターのカードを持っています。「ここで勝負!」というときに、その手番を無効にされてしまうと目も当てられない

一方で、ブロックできるカードを持っていたとしても、カウンターする前に使ってしまっては意味がない。
しかし相手の手札にその強力なカードがあるかどうかはわからない

手札はたった4枚(か、5枚)ですが、それをどの順番でプレイしていくのか、のマネージメントが非常に楽しく、また強烈なジレンマでもあります

ゲームに慣れていないうちは、けっこううっかりがあるのでワンプレイ20分くらいで終わってしまうこともあります

そして数回プレイした感じだと、最初にイニシアチブを持っている編集者が勝ちやすい
ニクソンは最低でも5ラウンドが必要なのに対し、編集者は上手くいけば2ラウンドくらいで勝利条件に達することもあり得ます
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共謀者で有利に進めようとしたら

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はい、ブロックー ゲームから除外ね

アドバンテージを活かして編集者でニクソンを追い詰めて辞任に追い込むか、もしくはニクソンで歴史をひっくり返せるか、すべてはプレイヤーの手の内にあります
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またしても歴史は覆らなかった・・・

ということで

まだ続きます

ゲームのシステム的な面白さは紹介しましたが、最初に言った様に僕はこのテーマに魅かれたのです

ですから、やはりウォーターゲート事件の背景を知っているのと知らないのとでは没入度が違います。そして背景を知るのに手っ取り早いのはやはりドラマや映画でしょう



『大統領の陰謀』
まずはこれ
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カール・バーンスタインとボブ・ウッドワードの2人の記者から見たウォーターゲート事件の顛末です
実は僕もウォーターゲート事件に関しては映画「大統領の陰謀」や、ニクソンが失脚したこと、くらいの浅い知識しかありませんでした。
あとミステリアスな内通者=”ディープスロート”という一般名詞になるほど話題になった映画でもあります

アカデミー賞では4部門で受賞してますが、作品賞は取ってないんですね
本作でベン・ブラッドリーを演じたジェイソン・ロバーツが助演男優賞を獲得してます

このジェイソン・ロバーツがいい

2人の記者(ダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォード)が提出してくる記事を「証拠が弱い」「もっと裏を取れ」といって、なかなか通してくれない厳しい上司なんですが、なぜ、それほど厳しくするのか、その意味があとでわかってきてグッとくる仕掛けになってます
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『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
こちらは最近の作品ですが、「大統領の陰謀」の直前の話です
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「Watergate」にもこのカードが出てきますが、そもそもペンタゴンペーパーズとはなんでしょうか
ペンタゴン
それは映画を見ればわかりますが、ググっても分かりますw
ざっくりいうと政府がアメリカ国民に知られたくない機密文書ってことですね

まあだいたいの機密文書というものは他人に知られたくないでしょうけど、その機密文書に関わった人物(ダニエル・エルズバーグ)が、義憤にかられてその文書を持ち出しマスコミにリークしたのです

ニューヨークタイムズとワシントンポストのライバル誌によるスクープ合戦と、政府による掲載阻止命令の圧力

映画の中で、ポスト誌の発行人であるメリル・ストリープが「友人(アメリカ政府関係者)の不都合」と、「国民に知らせる義務」の板挟みにあいますが、新聞社トップが政府関係者と食事したり家族ぐるみの付き合いがあるなど、この当時のアメリカではなんの問題もなかったことがわかって面白い

演出がスピルバーグなのでテンポよく見れますが、逆にいえば人物関係や事件の背景が日本人にはなじみがないので、すんなりと飲み込みきれないところはあるかも知れません

この映画でベン・ブラッドリーを演じてるのはトム・ハンクス
「大統領の陰謀」でのブラッドリーは、エネルギッシュな若手記者たちの手綱を引き締めるポジションだったためにジェイソン・ロバーツの重鎮さがぴったりだったのですが、こちらのベン・ブラッドリーはほぼ前線で活動するため、まだ若々しくみえるトム・ハンクスのイメージに当てたのでしょう
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『ザ・シークレットマン』
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長年、ウォーターゲート事件の情報提供者”ディープ・スロート”の正体は謎でしたが、今では当時FBIの副長官だったマーク・フェルト、という人物であったことがわかってます

そのマーク・フェルトがなぜディープスロートとなったのか、の映画です
ある意味「バットマンビギンズ」ですかね 違うか

「大統領の陰謀」では影として登場して、顔はまったくわからなかったディープスロートですが、本作ではリーアム・ニーソンがはっきり顔出しして演じてます(あたりまえですが)
ディープ
たとえばポリティカルスリラードラマでは、記者たちが裏取りに行き詰るとなぜか都合よく機密文書が送られてきたり、謎の人物から電話がかかってきたりして、真相に近づいたりするパターンがよくありましたが、彼らにもそれなりの理由があることがわかります

これは映画やドラマ、アメリカに限ったことではなく、もう消滅したと思われた重要証拠があとから出てくる、リークされるということは実際にあることです

もちろんそのまま闇に葬られてしまうこともあるでしょうが、いくら頭を隠してもときおり尻がでてしまうのも世の理(ことわり)、神様のバランス感覚かもしれません



編集者やディープスロートの映画はありますが、もちろんニクソン本人の映画もあります

『ニクソン』『ニクソン/フロスト』
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ただこちらは僕は未見なので、機会があったら見てみようと思ってます


ウォーターゲートでの失脚や、あのケネディとの大統領選挙などもあって、ある意味ニクソンは格好のネタなのかもしれません

『X-MEN フューチャー&パスト』
ウルヴァリンがタイムリープして仲間を救うために奮闘する話ですが、その時代が1973年のニクソン政権時代です
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その中で、ミュータント(X-MEN)が大暴れしているテレビニュースを大統領執務室で見ていたニクソンが、ミュータント対抗プロジェクトに関する会議を始める前に、職員に「録音機を切れ」と指示し、わざわざ引き出しを開けて録音機をオフにするシーンがあります

ニクソン03

ニクソン04

ニクソン06

ニクソン07


ウォーターゲート侵入事件をニクソンが指示していたのかどうかの決定的な証拠が、録音テープです

ニクソンはライバルに限らず身内も盗聴していた、といわれるほどの録音マニア(?)だったのですが、その録音システムが逆に自分の首を絞めることになったのです

ニクソンは追及されてしぶしぶ録音テープを提出しますが、その録音テープには削除された箇所があり不完全なものだったので、ニクソンの立場はより悪化した、という経緯があります

これはのちに”消された18分間”と呼ばれます
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「フューチャー&パスト」のこのシーン。
”消された18分間”は、じつはこのときの会議の内容を隠すために録音機をオフにしていた、というネタなのです

つまり「ガンジーが助走つけて殴るレベル」風に言えば「ニクソンがオフレコにしなければならないレベルの極秘会議」という意味(ギャグ)なのでしょう

こういった虚実をまぜまぜするお遊びは本当に楽しい!

このシーンも最初劇場で見たときはほとんど記憶に残ってなかったのですが、「Watergate 」を遊んでみて面白かったのでその背景を調べているうちに、こういったお遊びを発見できたのは儲けものです

もちろんそういった背景を全く知らなくてもWatergate 」を楽しくプレイできるのは言うまでもありません

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その昔、「犬神家の一族」などを映画と原作を連動させることでどちらも大ヒットさせた角川映画のメディアミックスの展開のひとつに「読んでから見るか、見てから読むか」というコピーがありました

それにならえば「遊んでから見て、見てからまた遊ぶ」というのはどうでしょう

ということで
(まだまだ興味ある人はソロバリアントの記事もどうぞ)
↓↓↓



ガリンペイロ

◆掘った奪った逃げた!
か 

ポルトガル語で、掘る=ガリンポといいます。だからガリンペイロとは単に「掘る人」という意味ですが、一般的にはアマゾンの奥地で一攫千金を狙って日々、金塊(ピピッタ)を掘る人のことをガリンペイロといいます

本作は第1回 グループSNEのボードゲームコンペの佳作を経て製品化されたものです

作った本人が言うのもなんですが、ちょっとルールが込み入っていて、自分でもいつもインストで四苦八苦しております

ですから今回は、紹介を兼ねたゲーム説明(インスト)だと思ってください

◆どんなゲームか
プレイヤーはガリンペイロを率いるパトロンとなります。労働者(ワーカー駒)を働かせて、地位を上げたり、お金を巻き上げたり、名誉点を買ったりします

そして、もちろんガリンペイロを金鉱山に送り込み砂金を掘ったりします(大儲けできるかどうかは状況判断とちょっとした運が必要ですが)

ゲームは3ラウンド終了したときに、一番勝利点を稼いだパトロンが勝利します

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◆ゲームの流れ
プレイヤーは同じ構成の手札5枚を持っていて、そのうちの4枚をプレイします。つまり4ターンで1ラウンドは終了します

1)基本収入:まず最初はランダムに手番順を決めて、自分の駒を地位トラックに配置します。
そしてこの地位によって、ラウンドの最初の収入が決まります

2)プロット:ターンの最初に供給カードがめくられたら、全員が一斉にそのターンでプレイするカードを手札から1枚選び、自分の前に伏せます

3)ターンプレイ:ターンは全員が手番順に収入フェイズを行ってから、また手番順にアクションフェイズを実行するという2段構えになっています

全員がターンプレイを行ったら、次の供給カードをめくって、手札から次のカードをプロットします。これを4回繰り返すとラウンドが終了します

4)ラウンド終了処理:地位トラックの上位によって勝利点を得ます。そして基本的には手もとに残ったリソース(お金とワーカー)は全てサプライに返却します

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*供給カードは全部で6枚。1ラウンドで4枚めくられるので、3ラウンドで山札は2周する
めくられた供給カードにテキストがあれば、全員が確認できるように声に出して読んでください

ターンプレイを少し詳しく説明しましょう

◆収入フェイズ
最初の手番プレイヤー(地位トラックの最上位)は、自分の伏せたカードをオープンしてリソース収入を得ます
リソースには、お金と地位アップとワーカー駒の3種類があります

*注意* この収入フェイズでは手番順にプロットしたカードをオープンしていきます。全員がいっぺんにオープンしないようにしてください

スタートプレイヤーはその3種類から1種類を選び、供給カードの上にマーカーを置いてどのリソースを選んだのかを表示します
そして、その1種類のリソースを供給カード+自分のカードの分だけ受け取ります

例えば、供給カードにワーカーが1つあり、自分のカードにワーカーが3つあれば合計で4ワーカーをサプライから受け取り自分の手元に獲得します

次に2番目のプレイヤーが自分のカードをオープンして、リソースを得るのですが、スタートプレイヤーが選んだリソースを選ぶことはできません。それ以外の2種類のうちから1種類のリソースを選ばなければならないのです

つまり2番目以降は、常に直前に選ばれたリソースは選べないということです。3種類から自由に選べるのはスタートプレイヤーだけの特権です
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*カードにアイコンがないリソースも、供給カードにそのアイコンがあれば獲得することができる。その逆も同じ

◆アクションフェイズ
全員がリソースを獲得したら、今度はアクションフェイズです

カードの上部には収入フェイズで使用するアイコンと、下部にはアクションフェイズで影響する2つの情報があります

ワーカー駒を配置して発動させるアクションは5種類あります。
たいてい、最初に利用するときはワーカー1駒ですが、それ以降は2個、3個のワーカーが必要となります

【市場】・・・・・・・・・・・
キャプチャ10 
【市場】では勝利点カードを購入できます。
勝利点カードは、高額カード4枚を並べてから、その列にランダムに3枚づつ重ねて並べられます。

各列の最前線のカードはその値段で買うことができます。それより上にあるカードも買うことができますが、その下にあるカード1枚につき+1金の余分なコストがかかります

勝利点カードにはゲーム終了時に得られるVPがありますが、プレイ中に利用できる効果もあります。
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*列の最上段の金色のカードが高額勝利点カード。いきなりそれらを買うには次に紹介する【口座】を利用しないと難しいだろう
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*もしこのカードがそのターンでプレイされていたら、買い物コストが+1金になります。この効果は重複するので3枚出ていたらコスト+3金になるわけです。

ちなみに左上の[+]というのは誰がプレイしようが関係なく全体に影響する効果、という意味です。


【口座】・・・・・・・・・

口座 

このゲームではラウンドごとに手元のリソースはリセットされます。しかしコンタ(口座)に入金しておくとラウンドを持ち越すことができるのです。高額の勝利点カードを得るには口座を利用したほうがいいでしょう
ただし、1アクションにつき最大で5金まで入金でき、口座は最大で15金まで貯金できます
そして口座のお金はラウンド最初の基本収入を得るタイミングでしかお金を降ろすことはできませんプレイ中にお金を降ろすことはできないのでよく考えて出金するようにしましょう

キャプチャ01 


*もし、この供給カードがめくられたときにあなたの口座にお金があればラッキー。貯金額によって利子が増えます。増えた利子は口座カードに配置します。しかし上限(15金)を超える場合は、上限までしか得られません


【地域用心棒】・・・・・・・・
用心棒 

ここを選ぶと、そのターンにプレイした全員のカードのお金アイコンと同額をサプライから得ます

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*もしこのターンにこのカードがプレイされていたら、用心棒を雇ったときに得られるお金がカード1枚につき1金、減ります。きっと用心棒が中抜きしたのでしょう。雇ったほうが用心しなきゃならない用心棒もいるのです(映画「用心棒」より)


【出世頭】・・・・・・・・・

キャプチャ07 


他のアクションエリアは、ワーカー駒が満期(いっぱい)になったらリセットされてまた利用できるようになるのですが、ここだけはラウンド中に1回、しかも3ワーカー駒を配置することで地位トラックを2段回アップすることができます

地位トラックにはその地位によってボーナス効果があるのですが、ラウンドが終わるごとに地位が高ければ勝利点が得られるのです。ですからなるべく地位は上げておくことをお勧めします

キャプチャ02 
*ちょっと混乱しそうですが、こちらは収入フェイズが終了したとき、つまりアクションフェイズが始まる前に地位トラックでトップなら5金の罰金です(所持金が少なければあるだけ払います)

キャプチャ03 
*そしてこちらはターン終了時、つまり全員がアクションフェイズを実行した後に地位トラックでビリかどうかが対象です。


【金鉱山】・・・・・・・・・
金鉱山 
ここはワーカーを1~7駒の間で好きな個数を置くことができます。そして配置した駒と同じ数だけカスカーリョ(袋)から砂金ダイスををドローします
*なるべくボーナス効果を賢く利用して、配置した駒より多い個数のダイスをドローするようにしましょう

金塊の出目はそのまま勝利点ですが、金塊ダイスは色ごとに金(出目)の含有率が違っています

白ダイスは1/6 黒ダイスは1/3で1砂金(1VP)が出ます
茶色と紫はレアダイスで、金がでる確率はぐんと上がりますが、数は希少です
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*ちなみに、製品版のルールブックには「シャーレの上にダイスを振り出す」とありますが当初のルールでは適当なスペースにダイスを振り出して、使用後のダイスをシャーレの上にプール(溜める)する、というものでした。シャーレはゲーム性には無関係で、雰囲気もののコンポーネントに過ぎないのですが、振り出したダイスと、プールしているダイスが混同しないようにプレイすればシャーレをどのように使用しても構いません

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*金鉱掘りアクションを実行するとき、このカードがどのくらいそのターンでプレイされているかを確認してください。このカードがプレイされている分だけ、ドローできるダイスが増えます

◇振り直し
金鉱掘りアクションで、ダイスの出目が気に入らないってことはありませんか?僕はあります
含有率の低いダイスばかりだと、個数が多くてもまったく砂金が出ないこともあります

そんなときは、手元のワーカー1個を消費(サプライに戻す)することで、任意の砂金ダイスを振りなおすことができます。いわば、ガチャ ですねw

しかも、これは手もとにワーカーがあるだけ振り直しが可能です。
手元にワーカーがなくても安心してください。以下で説明するフリーアクションで、お金をワーカーに変換することができるんですよ、お客さん!


◆フリーアクション

アクションフェイズの自分の手番中に1回1勝利点を減らすことでリソースを変換することができます。どっちからどっちに変換しても構いません。ただし、変換レートは消費したリソースの数から1つ少なくなります(最大で5リソースまで


例えば、4金を変換したら、3ワーカーを得ます。6金で5ワーカーか、6ワーカーで5金を得るのが上限となりま



◆ラウンド終了処理

全員が4ターン実行したら、ラウンドは終了します(手札は1枚残ります)
このとき、手元に残っているお金とワーカー駒は全部サプライへ没収されます(口座カードにあるお金は守られます)


このとき、地位トラックで上にいればその地位に対応する勝利点を即座に得ます。
そして、地位トラックの順位を保ったまま、プレイヤーの駒をそのまま最下段へスライドさせます


プレイしたカードを回収して手札にし、次のラウンドを開始しま

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◆ゲーム終了
3ラウンドが終わったらゲームは終了し、最後に得点を計算します。
このときだけは、手元に残ったリソースは没収されません。残ったお金やワーカーは勝利点になるからです

手番順に
・勝利点カードのVP
・手元のお金やワーカーのVP
を申告して、得点トラックを進めます

これは手番順に行うことは重要です。
勝利点が同点だった場合は、後から追い上げた方が勝者となります
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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



手番順が厳密だったり、カードプレイ後もフェイズが2つあったり、カードによるプレイの影響やら、勝利点カードのテキスト効果など、60分クラスのくせに説明することが多いのはどうしたものか、という気分にもなります(お前がいうな、っていう)

だいたいどんなゲームなのかイメージを掴んでいただければ幸いです。勝ち筋は大きく、勝利点カードの購入か、金鉱掘りに分かれるでしょう

しかしカードの影響や、取るはずのリソースが取れなくて計画が崩れることも多いです。そういうときは目の前にある、一番効率のいい行動を選ぶか、次のターン(もしくはラウンド)のために大人しくしておくというのも大人の態度です

僕は個人的には金鉱掘りが好きなのでしょっちゅう金鉱山に行きますw
もちろん、ガチャ用のワーカーは手もとに2~3個は残しておきます

それでも足りないときは、フリーアクションでお金をワーカーに変換して振りなおします
もう課金プレイヤーの鑑ですね! 
さきん 
もしくは貯金を溜めて、ここぞというときにいっきに高額の勝利点カードをがさーっと購入するのも気分がいいです。こちらは努力が実を結ぶ実例ですね

すこし制作の話をすると、最初はノンテーマの2人用リソースマネージメントゲームでした。この時点で何人かにプレイしてもらったこともあります

このとき、こちらがイメージしてた”楽しさ”が十分表現できてなかったので、2人用にこだわらずに考え直して3人用にデザインしなおしたのが原型です

このときもまだノンテーマで、勝利点カードの購入とは別にワーカーを消費することで勝利点を得られるシステムになっていましたが、これになにかテーマを乗せるとしたら金鉱掘りだな、と考えて同時にタイトルも「ガリンペイロ」に決めました
ガリンペイロ 

金鉱掘りにするなら運の要素を入れねば、ということで砂金ダイスのシステムが投入されます。最初は極小のダイスを数個振って、出目によって砂金の数が決まるという感じでしたが、頭の中で大量のダイスを振ったときに、黒い出目の隙間にちらほら1の目の赤いドットがイメージされ、それが砂の中に見つかる砂金のイメージになりました
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となれば、既成の6Dではなくオリジナルダイスが必要になります
最初は一色のキューブに砂金を描いて確率の確認などをやってましたが、ちょうど手元に100マスキューブがあったので、砂金の出目の含有量をキューブの色で分けようということになります

あまり砂金が出ないキューブと、高い確率のキューブが色別になっていれば袋から取り出したときに視覚的に解りやすいし、盛り上がりそうだと思ったのです

砂金ダイスに関しては、割と手なりで、特に苦労した記憶がありません。
その代わり勝利点カードの勝利点とコストのバランスは試行錯誤しました。こちらは損得がダイレクトなので誤魔化しがききませんしね(ダイスの方は確率がからむ分、よほど偏ったバランスでなければそれほどおかしくはならないような気がします。うん)
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実は、グループSNEさんから製品化の予定があるとき「3~5人用にできないか」という打診を受けたので、一応国分寺会の面々でテストしたのですが、4人はなんとかなるとしても、5人はダレてどうしようもありませんでした。

ただ、4人用へ作り変えるときにカードの効果なども見直したので、もともとの3人専用のときよりはプレイバランスは取れてるように思えます(良いか悪いかは別として)

ですから結果的には3人でも4人でも遊べるようになったのは良かったなぁと思ってます
もし機会があれば一度遊んでいただくと、携わった当人は喜んじゃいます

ということで
キャプチャ01 

プロフィール

流星キック1998

Author:流星キック1998
チャンスがあればいつでもボードゲームがしたい!誰か遊んでプリーズ

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