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Too Many Cooks(余計な料理人/クレイジークッキング)

◇お客様、本日はトウガラシスープなどいかがでしょう
テストプレイ① 016

Too many cooks spoil the brothとは「料理人が多すぎると、スープがだめになる」ということわざで、日本でいえば「船頭多くして船、山へ登る」といったところでしょうか

このゲームでもプレイヤーはそれぞれ料理人となり、本日のスープを作ることにいそしみます
しかし料理人によってスープのメニューが違うばかりか、使用する鍋はひとつしかないのです(どんな厨房でしょうか)

これでもめないわけがありません

はたしてあなたは料理人が多すぎるキッチンで思い通りのスープを作ることができるでしょうか、というテーマのカードゲームです

ちなみにレックス・スタウトのネロ・ウルフ探偵シリーズ「料理長が多すぎる 」の原題も同じToo many cooksです
043501.jpg

とにかく料理人が多すぎるとろくなことがなさそうです

ところで
定期的に出てくる話題で「それはトリックテイキングなのかどうか」問題があります

僕は最初、このゲームを購入する前にいろんなレビュー記事やコメントなどで「トリックテイク」「マストフォロー」という文字を見ていたので、頭からトリックテイキングゲームだと思い込んでいました

このあたりは「アウスライザー」と同じ轍を踏んでるわけですね
ところがいざ、インスト後1ゲームしてみて、どうにもこちらが考えていたものとは違うことに気づいて非常に焦った経験があります

ルール自体はシンプルなのですが、注意しないとうっかりミスが起こるのがこのゲームの特徴です
テストプレイ① 014

カード構成は0~5が2枚づつと10とBoil-Overカードの14枚が3スート(豆、タマネギ、マッシュルーム)
トウガラシのスートは1~5が2枚づつの10枚で、全部で52枚です

プレイヤーはラウンドの最初にメニューカードを1枚決めて一斉にオープンします
このメニューカードは、今回のラウンドで自分が獲得したカードのプラス点になるカードの種類(スート)を宣言するわけです

たとえば「豆メニュー」を宣言したとしたら、獲得した豆スートのカードは1枚1点になります(カードの額面は無視)

ではどうやってカードを獲得するのかというと、プレイヤーは時計回りにテーブル中央に手札を1枚づつ出していきます
このテーブル中央がいわばひとつの大きな鍋、というイメージです
pic110925_md.jpg

そして鍋にカードを入れるごとに、額面の合計値をコールしていき、合計値が10を超えたらそのプレイヤーがそれらのカードを全部獲得します

ある数字以上になったらカードを全部獲得する、というのは「ノイ」や「ぴっぐ10」と同様カウントアップ系と呼ばれます

カウントアップなので、プレイは1順で終わるとは限りません。1順しない場合もあります

このゲームでは自分が最初に宣言したスートだけがポイントになります
そしてだいたいの場合、トウガラシはマイナスカードです

だから最初、鍋の中のカードを取りたいと思っていてもトウガラシを放り込まれ、取ったらマイナスになるという場合は誰もとりたくない、ということになるのです

なるべく自分のポイントカードだけを取りたいんだけど、ときには絶対とりたくないという状況をが1ラウンド中になんども変化するのがこのゲームのオモシロさです

だから「ポイントテイキングゲーム」とは、言えそうです

各プレイヤーは5種類のメニューカードを持っているので、そのラウンドで宣言したメニューがバッティングする場合もあります
バッティングした相手が自分の上家(カミチャ。自分の右隣)だった場合は、手番が回ってくる寸前にポイントカードを全部かっさらわれるという悲惨なことも、まま、あるわけです

どうせ取れないならせめてマイナスカードのトウガラシを放り込んでおきたいところです

しかしこのゲームはマストフォローという鉄のルールが存在します
リードプレイヤー(最初にカードをプレイする人)が最初に鍋に入れたカードと同じスートをフォローする義務があります

最初に豆カードがプレイされて、自分の手番に豆カードがあれば、どんなにトウガラシをプレイしたくても豆カードを出さなくてはなりません

そしてフォローできない場合に限り、どのカードを出してもよくて、もちろんトウガラシを出すこともできます
そしていったん鍋にトウガラシが入ったらそれ以降フォローの義務はなくなります

最初はみんなで豆スープを作ろうと協力していたのに(半ば強制的ですがw)、トウガラシが入ってしまったので豆スープは台無しです。もう協力もなにもあったもんじゃない、ということでなんでもアリになるわけですね

そしてここが一番、ミスしやすいところでもあります
マストフォローだけを考えていれば問題ありませんが、前述したようにメニューがバッティングしてたりするライバルには、どうせ自分が獲得できないならトウガラシで嫌がらせをしたくなるのは料理人のサガです(違うか

ライバルに取らせようとトウガラシを放り込んでニヤニヤしたいところなんですが、ちょっと待ってください
あなたの手札にフォローできるカードはありませんか?
もしあればトウガラシを出してる場合じゃありません。そのカードを出してフォローしてください、ということになるのです

ですから初見プレイヤーがいる場合は、最初はなるべく「おなじ種類のカードがあったら出してください」と促す必要があります
というのも、ここは慣れているプレイヤーですら、けっこううっかりするところなんですね

フォローできなかったら、どの種類のカードを出しても良い。そしていったんトウガラシがプレイされたらフォローの義務はなくなる、ということをしっかり押さえてください

といって誰かがトウガラシを出したからといって必ずしもみんなトウガラシを出さなくてもいいのです(まあ出したくなりますが)

リードで、つまり最初にトウガラシカードが鍋にプレイされたら、そのラウンドはどんなカードを出してもいいことになります

特殊カードについても少し説明しましょう

・まず数字の0カードは、ブイヨンです。合計値が変化しません。鍋のカードを取りたくないときの逃げカードですね
テストプレイ① 012

数字の10カード。だいたいの場合、これを出せば鍋カードが取れます。逆にいえば取りたくない場合はバーストカードになるわけです

ちなみに自分がリードのとき、この10カードを出して、それをそのまま獲得することはルール上できません
テストプレイ① 013

Boil-Overカードは鍋がふきこぼれてやり直しのカードです。つまりそれまでの合計値をチャラにしてまた数え上げていきます。これが鍋に入るとプレイは1順では終わらないでしょう。そしてバーストしたくない場合の逃げカードでもあります

とろこでBoil-Oveにはちょっと問題があります
このカードのインデックスがアルファベットのOなのですが、これが数字の0カード非常にまぎらわしいので注意してください

メニューは5種類あって、トウガラシスープのメニューもあります
これを宣言した場合はトウガラシが得点になります(その代わりブイヨンがマイナスです)
テストプレイ① 010  テストプレイ① 011

そして一番神経を使いそうなのが「スープなし」メニューです
このメニューを宣言した場合、最初にまず5点もらえます

「スープなし」では獲得したカード1枚ごとにマイナス1点となるのでなるべくならカードを取らないようにプレイしたいところです

最初に5点もらっているので、5枚取ってしまったとしても差し引きでチャラです
しかしそれ以上取ってしまえば、取った枚数だけ失点になるので大変なのです

一歩間違えれば大量失点の恐怖です

そしてゲームは5ラウンド行うので、どこかでこの「スープなし」メニューを選ばざるを得ないところがクニツィアのイヤラシイところです

全員が「スープなし」を選んだとしたら、まあ血の雨が降るのは必至でしょう

ゲームの終了は、誰かの手札がなくなって、手番が回ってきたときにプレイする手札がないときに終わります

誰かが手札がなくなった瞬間ではなくて、手番でプレイできないときにゲーム終了です
そしてゲーム終了時に残った手札はポイントには関係ないので、まとめて捨てます

ゲーム終了時の手札は捨てる、というルールがあるので、もし手札に爆弾カード(バーストしそうな10カード)や、「スープなし」なのに、手札に数字の高いカードを持っていたとしても、それらを握りこんでいることで捨てられることもあるのです

ですから誰かの手札がなくなったら手札に危険なカードを持っていたとしても、助かるチャンスがあるわけです

公開したメニューによっては、利害がバッティングしないプレイヤー同士は一時的に同盟者となったりします
そして多少トウガラシが放り込まれても、差し引きゼロで損をしないならあえて引き取ってリード権を得たり、自分が流すと下家(シモチャ。自分の右隣)が得しそうだと思ったら得も損もしないけど自分が堰き止めたり、とラウンド中でもいろんな状況によって対応することで自分が得したり、他人に損させたりできるわけです

2~5人用ですが、必ずメニューカードがバッティングする5人が面白いと思います
っていうか、2人だとどういったプレイになるのでしょうか
同じクニツィアの「エスカレーション」の2人プレイもなかなか面白いという話を聞いたことがあるので、意外とガチの読み合い、腹の探り合いになるのでしょうか

機会があれば少なすぎる料理人でも遊んでみたいものです

ということで
テストプレイ① 015
オラにみんなの得点を分けてくれ!


◇追記:
ところでこれはトリックテイクかどうかという話題で、たまに「魔法にかかったみたい」はどうなのかという話がでてきます

僕の感覚では、あれはトリックを取ってないのでトリックテイクではない、という解釈です
っていうかトリックテイクだと思ったこともありません

確かに時計回りに1枚づつカードをプレイしていきます
まあ、この行為をトリックといえなくもありませんが、結局そのプレイは「自分の意見が通せるかどうか」ということです

同じ意見なら後出しが強い、というだけで、しいていえばプレゼンで声がでかいやつが勝つみたいなもんです(違うか

ではランドルフの「はげたかの餌食」はどうでしょうか

バッティングキャンセルというひとつのシステムを完成させた名作ゲームですが、まさかこれをトリックテイキングゲームだといいはる人はいないと思ってました

でもこれをトリックテイキングだと紹介している人がいます
ゲーム研究家の松田道弘氏です
テストプレイ① 017

この「ベスト・ゲームカタログ」(現代教養文庫)という本の中で
トリックテイキングゲームに新工夫を加えたゲームとして、ドイツのラベンスバーガー社の『はげたかのえじき』があります」とはっきり書いてます
テストプレイ① 018

いやー、「はげたか」はトリックテイキングでしたかーw

まあ93年当時では、あの松田道弘をして『はげたかのえじき』はまだトリックテイキング(その派生デザイン)という認識だったのでしょう

さらに現在、ボード/カードゲームはどんどんいろんなシステム(メカニクス)を取り込んで進化しています
ひとくくりにこれはワーカープレースメント、これはエリアマジョリティと断定できなくなっているんですね

だからといって「ゲームは面白ければシステムなんてどうでもいいじゃん」という意見はちょっと実も蓋もなくて寂しすぎます

なぜならオモシロさの質はたった一つではないからです

といいつつ、中途半端に理解していると(半可通。ま、僕のことですが)遊ぶ前に予断が入ってしまってルールですらしっかり把握できないということもよくあるので良し悪しですね
プロフィール

流星キック1998

Author:流星キック1998
チャンスがあればいつでもボードゲームがしたい!誰か遊んでプリーズ

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