フォルム・ロマヌム

◇執政官のたくらみ
野毛山 061

かつて「フォーラム・ロマナム」として発売されていたクラマーのゲームが、ちょっとだけ名前を変えてリニューアル販売されました

wikipediaによるとForum Romanumのイタリア語読みがフォロ・ロマーノで、こちらの方が耳慣れているかと思いますが、ラテン語で読むとフォルム・ロマヌムとなります

かつてのフォーラム・ロマーナムという読み方は、英語読みなのでしょうか?
このあたりの経緯はよくわかりませんが、なんならこのタイミングで「フォロ・ロマーノ」にしてもらってもよかったかも知れないと思ったり思わなかったり

*古代ローマでは、たいていの都市に政治・宗教の中心としてフォルム(英:フォーラムの語源)と呼ばれる広場が置かれていたが、このフォロ・ロマーノは首都に開設された最初のフォルムであり、最も重要な存在であった。(wikipediaより)


ボードには7×7の領域があり、これがフォルム・ロマヌムです
色分けされている7つの区画は神殿やらバシリカなどの建造物になっています
野毛山 062
*色分けされてる区画はバシリカや神殿などの建造物のエリアで、中央がフォルム(広場)になっている
左の建物別の箇所は、建物のエリアに対応しており、区画が決算されるとここに黒いカウンターを置く
フォルムロマヌムの周囲には列に対応した硬貨のアイコンがあり、ここは列が決算されたら黒いカウンターを置く
ボードの外周はいわゆるクラマーフレームと呼ばれる得点トラック


プレイは簡単です
プレイヤーは自分の駒を、手番順に1個づつ配置していき、どこかの列や区画が駒で満たされたら決算の処理をします

列の場合は縦でも横でも斜めでも7個の駒が置かれたら決算となり、区画の場合は6マス、8マス、9マスがあり、マスが埋まればその区画の決算となります
だからまれにいくつかのエリア(列/区画)が同時に複数の決算になる場合もあります

決算が起こると、そのエリア(列/区画)で一番多くの駒を置いているプレイヤーが勝利点を得ます
点数は列なら7勝利点、区画ならそのマス数に対応した点数(6マスなら6点、9マスなら9点)を得るわけです

そしてもちろんゲームが終わったときに勝利点が一番多いプレイヤーが勝利します
ゲームの目的は非常にシンプルですね

まず
プレイヤーは自分の駒を8個づつ持ってます(4人プレイ時)
これを順番に配置していくのですが、当然、自分はトップになるように置いていきたいところです
中山 007
*4人プレイなので4色の駒がある
すでに斜め列がイーシャンテン(リーチの一手前)
●●緑と●●赤が2個づつ置いているが、青が2個めをおくとこの列はリーチとなり3者が2個づつとなる。
その後、緑か青か赤が3個めを置けばこの列ではトップを取れる
黄色はその争いには参加せずに、中央の黄色の区画のエリア争いに噛んでくる
中央の区画は9マスあり、トップを取れば9勝利点あり、これはこのゲームでは最高得点なのだ


しかしこのゲームでは列と区画のどちらもにらみながら駒を置いていくことになります
列でも有利な置き方をしつつ、同時に区画も押さえておきたいからです

できれば自分が決算の決定権を取れるようしたいところですが、そうなるように、上手く立ち回れるかどうか、そのあたりが非常ーーーーーーーに悩ましいゲームです

リーチ目で自分の手番が回ってきたタイミングで決算できれば自分がトップを取れるので理想なのですが、そうでない場合はどうするのでしょうか

もちろん、そんなところは放っておいて他のエリアを攻める手もありますが、このゲームではトップが複数いた場合は”膠着”となって、決算は発生しないというルールです

つまり自分は得しないかも知れないけれど、他プレイヤーの得点チャンスを止めることができるんですねー
中山 008
*斜め列は全部駒で埋まったけど、赤と緑と青が2個づつで単独トップがいなかったので膠着した
中央の区画は赤が3個でリード
しかも赤は駒を3個並べて、その縦列でも同時にリードを取っている
石の繋がりが陣地取りにつながってるところは、囲碁っぽくもある

そしてもう一つ、決算には大きなルールがあります
実は決算が発生したときに、その決算のエリア(列/区画)に駒を置いた最小プレイヤーは失点をくらいます!

単独最小プレイヤーは4失点、もし最小プレイヤーが複数いた場合はみんな2失点づつになります
こちらは複数いるからといって決算は膠着しないのです

ですから決算が起こりそうなエリアにまだ1駒も置いていないと確実に失点をくらうので、自分に関係ないからーといって他のエリアを攻めてる場合じゃないんですよ!

エリアを攻めつつも、自分が失点をくらわないようにするにはどう置いたらいいのか

うーん、悩ましい


ゲームが進行すると、手元の駒がなくなってきます
そうなったら、今度はボード上の駒を動かすことになります

これがまた悩ましい
ここで、もし膠着状態の列から自分の駒を動かしてしまったらそこが決算されてしまうこともあるからです
中山 009
*全員、手元の8駒を置ききったので、ここから先はボード上の自分の駒を空いている場所に移動させなければならない(このゲームではパスできません)
このとき中央の黄色区画は赤と緑がトップタイなので膠着している
そして赤か緑がここから駒を動かしたら、他の駒が入ってきて決算が起こりうるので、赤も緑もどちらも動くに動けない

決算が終わったところには黒いカウンターを置きます
英文ルールでは、最初にコイン(カウンター)を全部配置して、決算が起きたらコインを除去していく方法だったようですが、リニューアルと同時にちょっと変わったのでしょうか
現行ルールの方がセットアップしなくていいので楽ですが



一度、決算が起きたら、もうそのエリア(列/区画)では決算は起こりません
その目印として黒いカウンターを置いていきます

決算が起きた場所は浮いた駒になりやすいので、そこから別のエリアに動かすことになるでしょう

決算できる列は縦7列、横7列、斜め2列の計16。区画は7区画あるので、全部で23ヶ所の決算場所があります

この23ヶ所が全て決算、もしくは膠着状態になったらゲームは終了します

動いたらトップを取られそうな場所は動かしづらいので、たいていは1~2ヶ所の膠着状態が残ってゲームは終わります

そしてその膠着状態のエリア(列/区画)は、最後に決算します
同点トップには4勝利点づつ、単独最小プレイヤーは4失点、同点最小はそれぞれ2失点づつ加算します

膠着状態が2エリアくらいあって、どちらにもトップに絡み、ライバルが失点に絡んでいれば、点差が離れていたと思ってもけっこう僅差に近づきます
中山 011 中山 012
*終盤近くまで、こんなに差があったのに終わってみればトップの赤に肉薄した黄色君


完全公開情報ゲームなので、長考しがちに見えますが、4人プレイでそれでも60分くらいで終わります
もちろん先の先まで考え始めればキリがありませんが、2人対戦とは違って、マルチ(複数人)プレイではどうせこちらの思惑通りに行くはずがないので、せいぜい、他プレイヤーが楽に得点できないように気をつけるくらいで十分でしょう

もちろん、他プレイヤーを困らせつつ自分が得するようにプレイできたときは、なかなか格別です!

このゲームのさすがクラマー!なところは、決算を得点だけではなく失点の対象にもしたことです
これがあるから、プレイヤーは得点を取りにいくと同時に失点をケアしなければならないので、常に緊張感が途切れません

アブストラクチックでノンテーマ風ですが、エリアで数比べをして得点を得るのは、まさに帝政ローマの執政官による勢力争いにふさわしいっちゃあ、ふさわしい、ともいえます

悩ましさや駆け引きがそこかしこにあり、同じ場所で2度、決算は起こらないのでゲームは必ず収束に向かいます

アブストラクトなのは、ちょっとなー
という方も、騙されたと思って遊んでみてください

あまり大げさにホメるのもどうかと思うので、控えめにこういいましょう
思ったよりずっと面白いです!
さすがクラマーです

kura.jpg

あと、斜めの列は忘れがちなので気をつけましょう


というわけで


◆追記
英語ルールにバリアントが載ってます
といっても、得点方法がひっくり返ってるだけですが

・エリアでトップを取ったプレイヤーは一律4勝利点。もし同点ならそれぞれ2勝利点
・単独最小プレイヤーは、そのエリアのサイズ(列なら7、区画はマス数)分だけ減点
最小プレイヤーが複数いる場合は、それぞれ4減点


このバリアントでは、進むよりバックするほうが多いけれども、ゲームの勝者はもちろん一番前方に進んだセネター駒である
sete.jpg
*こちらは旧版のセネター駒
さすがにミープルよりは威厳があるように見える



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多人数○×ゲーム

ずばり、このゲームは多人数○×ゲームですね。よく出来ていると思います。

Re: 多人数○×ゲーム

多人数5目並べ、ともいえますね

「カンブリア」というゲームがこれにちょっと似てます
こちらはダイスを使うから運の要素がありますけどね


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流星キック1998

Author:流星キック1998
チャンスがあればいつでもボードゲームがしたい!誰か遊んでプリーズ

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