◇政権ころっと交代
今年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネートされている「カッラーラ」は、クラマー&キースリングのコンビ作ですが、これはそのコンビの2011年のゲームです
タイトルは「アーサー王」で、
円卓の騎士たちの席順争いがテーマ(?)・・・です
やることは簡単です
各プレイヤーはそれぞれ、
自分のデッキを持っています
騎士カードと国王カードに分かれていて、それぞれデッキをシャフルして最初は
そこから2枚づつドローして、4枚を手札にします
手札を見てから、自分の
騎士駒をスタPの右から反時計回りに配置していきます
スタートプレイヤーが有利なので、初期配置は最後手番プレイヤーから置いていくわけですね
ではどこに置いたらいいのでしょうか
最初はまだ勝手がわからないので適当でもいいです。これは基本ゲームなので
手持ちの駒を全員が置ききったら、スタPからゲーム開始です(時計回り順)
*王族駒は銀と銅が対面になるように初期配置し、一番大きな王冠アイコンのある駒にはリングを3つ(これが国王)、その他の王族駒にはリングを1個づつ着ける
そして中央のターンテーブルは回転するようになっているので、国王の駒の方向にブタちゃんを向ける手番では手札から1枚カードをプレイして、そのアクションを実行します
アクションは自分の騎士駒か王族駒を動かすか、
王族にリングを着けるかです
騎士カードは自分の騎士駒の移動力のカードで、国王カードは王族駒の移動か、王族駒にリングを着けることができます
*自分のデッキから騎士と国王カードを2枚づつドローして初期手札にする
左2枚の膝間づいているのが騎士カードで、右2枚の剣を振りかざしてるのが国王カード
この初期手札を見てから、自分の駒をボードに置いていく
駒(自分の騎士でも王族でも)を移動させた場合、
元のマスのポイントが得点になります
移動先のマスではなく、移動をするときのスタート地点のマスのポイントです
ポイントはプラスだけではなく、
マイナスもあるので、そのマスの駒を移動させると当然、失点になります
このゲームにおける得点の入り方は、これがほぼ全てです(王族にリングを着けてもそのマスの得点を得ます)
移動した先に、他の駒がいた場合はその駒を
”押し出し”ます
押し出された駒は、
反時計回りに一番近い空きマスに移動します
*全員、駒を置ききったらゲーム開始
カードをプレイしてアクションを実行する
まずは国王カードの移動をプレイ
このカードはシルバーなので銀色の王族駒を1~7の範囲で時計回りに移動させることができる
もちろん王族系の駒を動かしても、元マスのポイントを得る
しかし国王(リングが3つある)の元マスは王冠アイコンしかないので、国王を動かしても直接ポイントにはならない
国王を動かすことで自分の駒が有利に、他人が不利になるようにするのだところで王族駒のリングは地位を現してます
リングを3つ持っている王族駒は
国王です
そして
国王が移動すると、ボード中央の
ターンテーブルも回転します
国王のポジションは決まっているわけです
ま、だいたい想像つくと思いますが国王が動くことで、さっきまでプラスポイントだった席が、マイナスになったり、またその逆になったりするわけですね
自分の騎士駒が有利な席になるように、国王には移動して欲しいわけです
しかし
そういう思惑はみんあ同じなので
自分の手番が回ってくるまでには席順はクルクル変わってますが
国王カードには
リングを着ける、というアクションもあります
これはその色に対応する(王族には銀と銅の色があります)王族駒にリングを着けていき、それが
3つになると、新たな国王に任命されるんです
政権交代ですね
政権が交代すると
ターンテーブルは新しい国王に従って回転されます
王族を移動させるカードが手元に来なくても
リングを着けることで国王のポジションを変えることができるわけです
*リングのカードをプレイすることで対応している色の王族駒にリングを1個、着けることができる
この場合は、銅色の王族駒にリングを1つ着ける
もちろん、そのリングを着けた王族駒のマスのポイントを得る
リングが3つめなら、新たな国王が誕生し、ターンテーブルを回す
国王の下家(右隣近辺)は高ポイントの席なので、そこから自分の駒を移動させて、移動先の自分の駒を押し出して、
また元の高ポイントの席に入れ替わるコンボが有効なのですが、まあ、他のプレイヤーがそんなオイシイことは許してくれないでしょう
*例えば、青駒のプレイヤーは●6にいる駒を3移動させて●10まで進むと、そこにあった青駒は押し出せれて反時計回りで一番近い空きマス、つまり●7に移動する
ターンテーブルがこのままなら、次の自分の手番では●10をスコアすることができる
赤ゾーンにある駒は動かすと失点になるので、動かしづらい
そういうときは国王を動かしてテーブルを回転させるしかないデッキは使い切りで再シャフルはしません騎士/国王デッキを全てドローしたら、あとは手札を使い切ってゲーム終了です
もちろん
一番得点の高いプレイヤーが勝ちです
うん
悪くないけど、そんなに面白くもない、っていう感想がちらほらとwターンテーブル席の半分くらいはマイナス席ですが、
マイナス点になるようにプレイすることはありません得点席は限られてるので、席順の奪い合いになるようにデザインされてるのは解りますがトップと差が着いたらもう、逆転の方法もありません
円卓には豪華な料理から食べ散らかした皿があったり、回転テーブルの中央のリンゴをくわえたブタちゃんもキュートなのですが、それはまあ、フレーバーのようなもので
印象はアブストラクト風味です
*やってることはアブストラクト風の得点ゲーム
リンゴをくわえたブタちゃんはかわいい
手札制限があるとはいえ、最善手を探す作業があるため長考の原因にもなります
しかし、まあ、最初から上級ルールまで一通りやってみようと思ってたので、基本ルールが終わってからすぐに上級ルールで遊びました
うん・・・
うん?ちょっと、コレ、面白いんじゃないの?!上級ルールでは巻物カードを各プレイヤーデッキに追加します(巻物デッキ)
巻物カードとは、いわゆる
決算カードです
騎士/国王カードはアクションカードでしたが、巻物カードは
ある条件下において自分の駒だけを決算するカードなのです
*6種類の決算カードが追加される例えば〔自分の騎士駒を全て得点化する〕という決算カードをプレイしたら、
自分の駒がプラス席であろうとマイナス席であろうと決算されます
中には
〔赤スペースの3駒を決算せよ。さもなくば50失点〕という決算カードをプレイしたとき、
赤スペース(失点席)にある自分の駒を3つ、得点化しなければならないのです
えーーーーーーーーっ決算は得点できるものばかりではなく、
失点の決算もあるのです
自分の3駒が[-8・-10・-14]の席にいた場合、
32失点です!
しかし、32失点なら
まだましともいえます
この決算カードの条件が満たせなければ、50失点くらうのですから
プレイは基本ルールと同じで、
カードを使い切ったらゲーム終了です
この
ゲーム終了ルールがシビレます
なぜなら
失点の決算カードであろうともいつかどこかでプレイしなければならないのですから!
ルールの変更は
もうひとつあります
ゲームの開始時の手札は騎士/国王デッキから、
今度は3枚づつ手札にします
6枚手札でスタートして、
次ターン以降に決算カードをドローすることができます
*初期手札は騎士/国王カード3枚づつ
最初は決算カードを手札にしないが、次の手番から決算カードもプレイ可能となるさらに
手番ではカードを続けて2枚プレイします
基本ルールでは1枚プレイだったので
そのときの最善策でしか対応できませんでしたが
2枚連続でプレイできるので、ある程度やりたいことができますこれによって、
国王を都合のいいところに移動させてから自分の騎士で高得点移動を狙う、というコンボが決めやすくなったのです
そして
決算カードの存在です
決算カードはだいたい、
自分の駒がどのポジションにいればという条件を強いてきます
そして決算カードはいつかどこかでプレイしていかないといけないので、決算カードをプレイするために駒を移動させることがあるのです
つまり
そのときマイナス席にいたとしても、決算カードを処理するために一時的に失点をくらってもしょうがないプレイをせざるを得ないわけです
一番いいのは
決算カードの条件を満たすように自分の駒を移動して、それで最大利益(最小損失)を得ることです
ただし決算カードもドローしてくるので
都合のいい決算カードがいつ手札に入ってくるかわかりません
といって、決算カードばかりドローしてくると、アクションカードがドローできず
手札を圧迫してきます
それでも
2枚はプレイしないといけないので、
条件がそろってないのに決算カードをプレイしてペナルティをくらうこともなくもないのです(特に終盤は)
むずい・・・!
悩ましい・・・でも、面白いぞ!
*決算カードを抱えすぎると、アクションカード(騎士と国王)が少なくなり身動きが取り難くなる
しかし一番いい条件のときに決算したいのだ!
ゲームを通じて、
決算カードをどう処分していくかが非常に悩ましいもちろん決算カードは使い方によって、
大量得点のチャンスでもあるのです
基本ルールでは逆転のチャンスは
ほぼありませんでしたが、
決算カードによって最後の最後まで勝つチャンスも落ちるリスクもある、非常に緊迫したゲームになってます
そして
2枚連続でプレイできるのが大きい基本ルールではカードを使いきるまで
16ターンかかりましたが、上級ルールでは決算カードが追加されても2枚プレイなので、なんと
11ターンでゲームは終わります
*リングが3つになると政権交代
元の国王駒からリングを2つ外す。必ず1個はリングが残るようになってる
つまり時間もそこそこで、
みっちり濃いプレイ感が保証されてるわけです
しかし自分の手番がくるまでに状況はガラっと変わってしまい、それに新しく対応するために
手番が来てから考えることになります
これによって、やはりちょっと長考してしまう人もいるでしょう
今回は4人プレイだったのですが、できれば2~3人がいいかもしれません
*右の決算カードは「赤、黄色、緑ゾーンに1個づつある自分の駒を決算せよ」という条件
複数存在する場合は選んでいい
例えば赤ゾーンは失点なので、そこに2個ある場合はより失点の少ない駒を認定すればいいのだ
しかし、この条件に沿っていないのにプレイした場合は、問答無用で15失点になる
黄色ゾーンは得点0なので、緑と赤との差額でプラスならこの決算カードをプレイした方がよい
しかしぐずぐずしていると、3駒が3色ゾーンに1個づつという条件を満たせなくなってプレイしなければならなくなるのだ
右から2番めの決算カードはワイルド
自分の駒(もしくは王族駒)を1~3移動させるか、任意の王族駒にリングを1つ着けるか、自分の駒1つを選んでそのポイントを得る、という効果
これは決算カードの中でも使い勝手がいい方
僕は、
決算カードを抱えすぎてゲームの終盤で大量失点して沈んでしまいました
決算しようと思うと、上家のプレイヤーが
いらんことをwしてくれるので、決算が延び延びになってしまったんですね
このゲームでは、最初は騎士/国王カードを同じ配分で手札にしますが、
ドローするときはどちらのデッキからドローしても構いません上級ルールでは決算カードが加わり、
3種類から任意の組み合わせで2枚ドローします
ですからあまり騎士カードばかりドローしてくると、騎士カードがなくなってしまって自分の駒を動かすことができなくなります
そして
これらのカードはアイコンによって裏からどの種類のカードか解かるようになってます
つまり他プレイヤーの手札の裏を見れば
「国王カードがないから、このターンで国王は動かないな」とか
「決算カードが多いから、決算してくるな」ということが、
薄々解かるのです
ま、
他人もあなたの手札の構成は丸見えなんですがw
*ジッポーのライターみたいなアイコンは騎士カード(ヘルメット)
王冠は国王カード
プレイヤーごとに紋章が違っており、さらに騎士と国王カードに分かれている
裏からどのカードを持っているのかは丸見え個人的な感想ですが、
僕はゲーム中に細かいミッションをクリアしていくタイプのゲームが好きなようです
あれもこれもできて得点の方法もいっぱいあるというタイプのゲームは、勝ち筋を見つけるまで暗中模索ですし、目的が1つの場合なら、出遅れたら終わりです
途中にミッションが入ることで、
当面の目的がハッキリするのでプレイしやすいんですね
実はamazonで、けっこう安くで入手したんですが、その後に訪れたゲームマーケットのセールではさらに安かったというw
今でもお手ごろな値段で入手できるのではないでしょうか
コストパフォーマンスを考えても、これはお得なゲームですよ!われらが王のために!
*今宵は無礼講でということで
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