先頭走者:アウスライサー

◇山道キツーーーーーー
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gioco del mondoは、更新を楽しみにしているゲームサイトの一つです
僕のボードゲーム熱が再開したときには、こちらのレビューを参考にして面白そうなゲームに片っ端から目をつけたものです

ところがある記事を読んでショックを受けたことがあります

それはこれまで遊んでいたルールが実は間違っていた、という事実です

特に90年前後に日本で和訳付きで発売されていた「サーガランド」「冷たい料理の熱い戦い」などのルールが間違って日本語訳されていたとは思ってもいないことでした


シンプルだけどメチャ面白いという評判だった「アウスライサー」を買ったのはボードゲームに親しみ始めた頃で、もちろん日本語訳が付いていました

けっきょく当時は遊ぶ機会がないまま世紀をまたいでしまったのですが『ボードゲーム大好き!』(安田均)を読んでいたら「(略)候補作でお勧めは『アウスライザー』と『ミッドナイトパーティ』だろう。(略)遊んでみるとすごく白熱する。実際汗ばむくらいのスリルだ」という一文をみて、いま遊んでも充分オモシロいのだろう、と確信してあるサークルで遊んでみました

「アウスライサー」は自転車レースをテーマにしたトリックテイキングゲームです、と説明してプレイしてみたのですが、どうにも様子がおかしい

昔、これを遊んだことがあるという人の記憶では、いちいちトリックごとにゲームが中断するようなことはなかったというのです

しかし原文はドイツ語で付属の日本語訳を頼りにするしかなかったのですが、あとで調べると大幅に日本語ルールが間違っていたことが判明しました

このゲームはトリックテイキングではありませんでした

マイヨジョーヌ駒を受け取ってリーダー(先頭走者)となったプレイヤーから手札を打ち出します
時計回りに手札をプレイしていくのですが、プレイしたカードはゲーム中、自分の前に上書きして出していきますトリックとしてまとめることはないのです

リードの数字が先頭集団の基準スピード値となり、そのスピードより時速2㌔までなら風除け効果を受けるのでセーフティです

セーフティってなんのことかというとリーダーより時速3㌔以上遅い速度カードを出してしまうと、先頭集団からの遅れの差額分のペナルティを受けてしまうのです

例えばリーダーが【時速48㌔】カードを打ち出したら、【時速46㌔】までは-2㌔範囲なのでセーフです
しかし【時速45㌔】なら、時速3㌔以上離されたのでペナルティチップを3枚受け取ります
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速度カードの数値は39~50です。こんな手札だと目もあててられません(>_<)

打ち出しから1周して、そのプレイヤーがまだリーダーだったら手札から新しい速度を決めることができます
しかし、他プレイヤーがリーダーの速度を上回った場合即座にそのプレイヤーがマイヨジョーヌを受け取り新たな先頭走者となるのです(今度はその速度が基準になります)

そして他プレイヤーは即座に新しい速度に対応しなければなりません

このように、1周したらトリックの勝者を判定するわけではなく、プレイはぐるぐる回ってその間にリーダーがどんどん変更されていくのです

これを山札が尽きるまで、ときにハイペースでときにペースダウンしつつ、まさに自転車レースのようにプレイし続けます
1周ごとにトリックをいちいち処理していてはこのスピード感、レース感覚は得られません
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プレイしたカードは自分の前に重ねていく。黄色い駒がまいよじょーぬ

リーダーになったからといっても、いつ追い越されるかも知れません
後続グループにいる場合はいつかリーダーを追い越すためのスパートカードは手札に残し、飛び出すタイミングを計ります

特殊カードの【スパート】は自分の速度を+2にします。手札から何枚でもプレイできるので(しかし最高で52㌔まで)いっきにスパートをかけてリーダーを追い越すチャンスです

しかし誰かに先を越されて飛び出されるとキビシイ
トップを追い越すということは、それ相応のスピードを出してるわけですから、さらにその集団についていくにはこちらも温存していた速度カードを使うしかないのです

【向かい風】は山札からドローされたら ただちに自分のスピードが減速されてしまいます
さあ飛び出そう!というときに こんなのを引いてきたら最悪です(>_<)

【山道】はキーとなるカードです

【山道】を出すと、その1周は絶対にリーダーを追い越すことができません
だからリーダーは【山道】を出すことで手札の遅い速度カードを打ち出しても追い越される心配はないわけです

しかし一番いい使い方は最高速度の50㌔カードと一緒に【山道】を出すことです
これで後続は温存していた速度カードを吐き出さざるを得ないのです
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【山道】と【スパート】と【向かい風】

さらにこのレースを過酷なものにしているのは”引き忘れ”です

このゲームは手札6枚で、手番ではまず先に山札から1枚ドローしてから手札をプレイします
さらに、手札から【スパート】や【山道】を追加でプレイした場合は、手番の終わりに手札が6枚になるように補充します

しかしこの補充をすぐ忘れるんですね~

そしてこのゲームでは、カードを引き忘れた場合は手札が少ないままプレイを続行しなければなりません
これは黄金ルールです

まずゲームに慣れていないと、山札からドローする前に手札をプレイしてしまいます
さらに手札から追加でプレイしたあとの補充も忘れがちです

ただでさえ手札繰りが大変なこのゲームにおいて、少牌(ションパイ)ではかなり厳しいレース展開を強いられるでしょう

このあたりの手札マネージメントと、先頭走者をめぐる駆け引きはまさに自転車レース!その再現度はホントーに見事です
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味気ないけど栄光のマイヨジョーヌ


「アウスライサー」はかなりお気に入りのゲームのひとつなのですが、不満がひとつあります

ラウンド終了時にペナルティチップはそのまま失点になり、これを3~5ラウンドおこなって総合失点を比べるのですが、このスコアリング方法だと最初に沈むと逆転勝利はかなり難しいのではないか、というところです

というのも、ラウンド終了時にマイヨジョーヌ駒を持っていても1ポイントにしかなりません。
ペナルティの失点はけっこうごっそり受け取る場合が多いのに、1ポイントしかプラスにならないのは辛い

だからゲーム中になんとかペナルティチップを受け取らないようにするか、受け取っても返却しくように懸命にプレイしなければなりません

その懸命さがこのゲームをヒートアップさせていることは間違いないのですが

ヒィヒィハァハァいいながらプレイしてください



                   <バリアント:チーム戦>
というわけでチーム戦のバリアントを考えてみました
プレイ人数4か6人。2人1組で同じチームは対面に座ります

チーム戦とはいえ、通常通りにプレイします

◇ラウンドの始めの1順目は【山道】カードはプレイできない
いきなり先制パンチを食らってしまうと、ペナルティチップを返していくのが精一杯になってしまうので、最初の1順だけは【山道】禁止とします

◇スコアリング
・ラウンド終了したとき、同じチームの失点を合計してその半額(端数切り上げ)を記録します
・マイヨジョーヌ駒を持っていたら+3点
例えばAとBのチームで、Aがマイヨジョーヌを持ちBの失点が8点だった場合、-8+3=5÷2→3失点(2.5切り上げ)となります

そして個人の得点も累計算すれば、チーム優勝と個人優勝を決めることができます

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追記:本当は日本語訳のどのあたりが間違っていたか検証したかったのですが、日本語訳付きの「アウスライサー」を失くしてしまいました
今、持っているのはかつてバネストでも取り扱ってた小箱版をオークションで落札して入手したものです

ということで



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質問

はじめまして。
上記の説明で、分からない所があったので教えていただければ幸いです。
山道カードの説明のところなのですが、「一番良い使い方は50のカードと山道カードをセットで使うと、後続は温存していた速度カード(スパートカード?)を吐きださざるを得ないのです。」が、なぜスパートカードを後続が出さないといけない状況になるのかが分からなくて質問させていただきました。
教えていだだけると幸いです。

Re: 質問

こんにちわ。質問の件ですが、山道カードが出されると、まず、
・リードプレイヤーの速度を超えるカードを出しても追い越すことができません(遅れチップは返却できます)

さらに、通常では1~2k/mの遅れはなにも問題がありませんが、
・山道ではこのスリップストリームが効きません。

だから少しでも遅い速度カードを出してしまうと、その差額分だけ遅れチップを引き取らなければならないのです

つまり、リードプレイヤーが山道と50㌔の最高速度カードを出すと、他のプレイヤーは49㌔以下の速度カードでは全て遅れチップを取ることになります。だからスパートカードなどを使って、少なくとも同じ50㌔かそれ以上の速度で走らないと遅れチップを取らされるので、しんどい、ということですね

プロフィール

流星キック1998

Author:流星キック1998
チャンスがあればいつでもボードゲームがしたい!誰か遊んでプリーズ

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