ターギ

◇砂漠の真ん中でにらみ合い
恋ヶ窪② 305

今年のドイツ年間大賞のノミネート作品のラインナップに『キングダムビルダー』や『K2』『村の人生』といった、まあメジャーどころの中に、いわば物語でっちあげメモリー系お笑いゲームの『ロバの橋』が混ざっていたことは、日本のボドゲ界に軽い驚き(もしくはいい意味でめまいw)を持って受け止められました

さらによく見るとノミネートの中に『Targi』という、まったく見知らないタイトルがあることに気づかされます
しかもそれが2人用ゲームだと聞いてさらに興味を持った人が多かったのではないでしょうか

こちらはまだ日本ではあまり流通していないということもあり「いったいどんなゲームだろう」という新鮮な興味でした

というわけで
話題の2人用ゲームを遊ばせていただきました

どういうゲームかとなかなか一言でいいにくいのですが、しいていえばアクション選択のにらみ合いゲームです

恋ヶ窪② 306

まず外周に数字順にカードを並べてセッティングします

これは、まあ、ボードでもいいのではないかと思いましたが、実は裏面にはそのカードの効果が説明されてます

ドイツ語が堪能な者同士なら、そちらの面を上にしたほうがいいでしょうが、まあ、アイコンのある方を上にセットしたほうが無難でしょう(ボードではなくカードにしたのはコスト減のためでしょうか)

この外周カードのレイアウトの内側には部族カード資源カード3×3に配列されます(最初は部族4枚、資源5枚)
これらのカードを確定して資源を受け取り部族カードを自分の前に建設する等のアクションを実行するわけです

そしてこのカードの取り合いが、このゲームの特徴なのです

まず、両プレイヤーは3個づつ、自分の駒を持ってます
そしてスタートプレイヤーから1個づつ外周に配置していきます

こうして自分の駒同士から補助線(イマジナリーライン)を飛ばしその交差点の位置のカードを確定(獲得)することができる、という仕組みになってます

外周から内側の欲しいカードに、熱い視線を飛ばすのです

ただし以下の制限があります
・1つの外周カードには2駒は入れない
・外周の対岸に相手の駒がある場所には駒を置けない
・盗賊駒のいる場所には置けない

(さらに4隅は特殊カードなので、ここにも置けない)

『大聖堂の建設』では、必ず1ヶ所は相手と重なるように自分のマーカーを置きましたが、このゲームでは相手のライン(熱視線)と絶対重なってはいけないのです

砂漠の民は、無益な抗争はしません
「君がその資源を欲しいなら、よかろう。わたしはこちらのナツメヤシをもらおう」
争いごとを回避しながら、お互いの欲しいものをにらみ合うのです

相手のラインとこちらのラインが交差するところはどちらも獲得できません
このルールを利用すると、相手の欲しがっているカードを取らせないような配置をすることができます
恋ヶ窪② 307
*外周に3個づつワーカー駒を置く。その縦横ラインの交差点のカードを獲得することができる。グレーは盗賊コマで、コーナーを曲がるたびに資源を盗まれる

しかし、相手の邪魔をする方がいいのか、自分のやりたいことを優先すればいいのか、これが非常に悩ましいのです

ワーカー駒をどちらも置ききったら、目印のマークをそれぞれの交点のカードに置きます
そしてスタートプレイヤーから自分の取れるアクションを全て(任意の順番で)実行します

外周にも資源が取れる場所がありますが、やはり狙いたいのはアクション効果です
資源をお金に換金できたり、資源カードを直接山札からドローしてその資源を得たり、さまざまな効果があります

そのターンではそのアクションが使いたいけど、レイアウトのカードがそのライン上にない、ということもよくあります
欲しいカードを確定しにいくのか、アクションを押さえにいくのか

うーむ
砂漠の真ん中でこんなに悩むとは思いませんでしたw
恋ヶ窪② 310 恋ヶ窪② 311
*同じ資源やお金を勝利点に換金する効果や、いったん置いたマーカーを任意のカードに移動できる効果など、どのアクションを取るか(もしくは相手に取らせないか)が熱い!


このゲームは最終的に勝利点が多い方が勝ちです
アクション効果で資源を勝利点トークンに変換することもできますが、部族カードは直接勝利点を得る方法でもあり、ゲーム中、さまざまな効果をもたらすカードでもあります

部族カードは自分の前に3×4のレイアウトで建てていくことになります
部族カード自体にも1~3くらいまでの勝利点が付いてますが、建設コスト減や、資源を追加で獲得できるなどの特殊能力の使い方も考えどころなのです
恋ヶ窪② 313
*テントの部族カード。左のカードの効果は「以降、テントカードの建設コスト1減」
ただしお金はコスト減の対象にはできない。だから右のテントカードはコショウを支払わずにお金だけで建設できた

さらに
同種類別々の種類を集めることでボーナス点が入ります

部族は5種類×9枚づつあります

種類ボーナスは、横4枚に対してだけ適用されます(縦列3枚は関係ない)
ただし、あとで勝手に並び替えることはできないので、建設するのはいいけれどもそのカードをどの位置に置けばいいのか、も悩みどころです
恋ヶ窪② 318
*同じ種類4枚なら+4ボーナス。4種類なら+2
2段目はすでに4種類そろっているのでボーナス2点、確定
上段はあと1枚、オアシス(椰子の木のカード)がくれば同種類ボーナス4点がはいる
建設後、勝手に並び替えは(基本的に)できないので、確保した部族カードをどこに配置するのかもチョー重要


部族カードは右上のコストを支払えば、確保したその手番中に建てることができます
もし建てられない場合などは、1枚だけ手札に持つことができます
今は建てられないけど、相手には渡したくないようなカードを温存することもできるのですが、持てるのは1枚だけです

そしてその1枚も、自由に捨てることはできません

その手番中にダイレクトに建設する場合には問題ありませんが、いったん手札に温存すると、その手札の部族カードを建設するにしろ捨てるにしろ、外周カードのアクションを使わないとできないのです

だから1枚とはいえ、手札に持つのも痛し痒しです
恋ヶ窪② 314
*いま資源がない場合は、獲得しても建てられないから手札に温存する
しかし後でいらないからといって、捨てたり、資源がそろったからといって勝手に建設できない
手札の部族カードは、外周のアクションを使わないと建てることも捨てることもできないのだ


それならばある程度、資源に余裕を持たせておけばよさそうなものですが、持ち越せるのは10枚と決まってます
手札制限といい、資源といい、砂漠の民はそんなに持ち歩けないわけです

しかも、盗賊が定期的に襲ってきますw

盗賊コマはラウンドの最初に時計回りに移動します
そして外周のコーナーを曲がるときに、資源か勝利点をガメていきます(プレイヤーが選ぶ)
いつ強襲されるのかはあらかじめわかるようにはなってるわけです

盗賊というより、税金を徴収する役人、というほうがピッタリですが
ま、もしくは盗賊団にみかじめ料を巻き上げられるというイメージでしょうか
砂漠で生きるのは、甘くありません
恋ヶ窪② 315
*最初は資源1個か勝利点1のどちらかを徴収されるだけで済んだけど、3コーナーめにもなると資源3つ、もしくは勝利点2点のどちらかを失うことになる
つまり、盗賊がコーナーに近づくにつれ、ガメられるための資源(勝利点)を確保しておかないといけない
ところが、部族カードにはこの盗賊を無効にできる効果もあるのだ


ゲームは、どちらかが部族カードを12枚建設するか、盗賊コマが外周を1周すると終了します

勝利点はこれまでにも説明しましたが
・ゲーム中にアクション効果で勝利点に換金する
・部族カードの勝利点
・部族の種類ボーナス

の、3本柱です

換金は資源を消費するので部族カードの建設に響きます
勝利点の高い部族カードには、特殊効果はありません
部族カードは全て登場しないので、種類ボーナスを狙っていても欲しい種類のカードが取ってこれるかどうかは運次第です

どの方法を取っても、どれかに特化できるわけではありません
タイミングと相手の出方も伺いながら、最善手を模索するしかないのです

そして、一手打つたびに「ああすればよかった」「こっちの手の方がよかった」と身悶えることでしょう

初見ではインスト込みで90分はかかるでしょうか
慣れてくれば60分ちょっとくらいで収まると思いますが、2人ゲームではこのくらいコクがある方が遊び甲斐があるというものです
恋ヶ窪② 317
*上段、中段で同種ボーナスを確定させたけど、部族カードの基本勝利点(カード右下のアイコン)が低かったので全体の勝利点はそれほどでもなかった
カードの効果は使い勝手がいいんだけど、それらのカードは基本勝利点が低い
カード効果に溺れると得点が伸びないのはドミニオンと同じ
あと、いわゆるギルドホール系のカードも込みで建設しないとやっぱり得点は伸びない
よくできてる


このゲームがエキスパート賞を取るかどうかは解かりませんが、遊んで面白いことは確かでした
問題は、なかなか2人で遊べる機会がない、ということでしょうか

ということで
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

流星キック1998

Author:流星キック1998
チャンスがあればいつでもボードゲームがしたい!誰か遊んでプリーズ

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
最新記事
FC2カウンター
フリーエリア
人気記事ランキングトラック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR